2024年12月23日( 月 )

イタリア農業連盟が6月下旬に来福予定~EUとのEPA締結に商機見込む、ビジネスモデルの提案も

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 イタリア農業連盟(以下CIA)の訪問団10名が、6月下旬に福岡、熊本、東京の3都市を、経済連携を目的に訪問する。CIAはヨーロッパ最大級の経済団体で、農業や食品加工、観光、環境分野など90万を超える企業が加盟。加盟企業への情報提供を中心に、農家のブランディング、海外展開への支援を行っている。

 今回の訪日は、福岡でイタリアとの経済交流を進める日伊経済連合会と協力して計画されたもの。CIAは同連合会と提携協定を結び、2017年には福岡商工会議所イタリア経済訪問団を、翌年には熊本からの視察団を受け入れるなど交流を進めてきた。

 日伊経済の交流は同連合会の努力とともに、2月に発効したEUとの経済連携協定(EPA)で日欧の経済交流に好条件が整ったことが背景にある。

 今回の訪問団にはワイン製造に携わる農家のほか、オリーブ油やマロンなど農産品加工業者も来日する予定で、日本側のバイヤーらとの商談も予定している。

ダニエレ・ディサント会長(2018年開催の西日本国際ビジネスフォーラムにて)

 同連合会で会長を務めるダニエレ・ディサント氏は、「今回の取り組みの狙いの1つは九州の存在感を高めることで、もう1つは互いに蓄積したノウハウを交換すること」と明かす。「イタリアでは、アグリツーリズムは農業体験ではなく食事や宿泊を提供するリゾートのようなかたちで展開している。日本の農業従事者にも生かせるのでは」と意欲をみせた。

 6月28日から7月3日までの6日間の日程で予定しているが、詳細は協議中だという。

 同連合会では、9月にもビジネスチャンスの創出を狙う西日本国際ビジネスフォーラム2019を開催予定。福岡で行われるラグビーワールドカップ・イタリア代表戦に合わせ、ビジネスフォーラムの前夜祭として壮行会を開催するとしている。 

【小栁 耕】

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