2024年12月22日( 日 )

「財政難の北九州市浮揚には、IRしかない」~井上秀作・北九州市議会自民党議員団副団長(3)

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井上秀作・北九州市議会議員・北九州市議会自由民主党議員団副団長

24時間空港、新幹線もある交通インフラ力が強み

 ――関東圏で1カ所、関西圏で1カ所、残りは北海道か九州のどちらかになる?

 井上 そうなると思います。関東、関西につぐ都市圏は中部ですが、関東圏、関西圏からの距離が近過ぎるんです。そうなると、第4の都市圏である九州北部になるんです。空港があり、新幹線が通り、都市高速などの高速道路も整備されているのは、今のところ九州北部だけです。北海道も札幌市周辺の交通インフラは整備されていますが、札幌市以外に大都市がありません。やはり北九州市のほうがポテンシャルがあると思います。

 ――中国の富裕層を呼び込むことを考えれば、北海道より九州が有利だと思われます。

 井上 上海から北九州まで飛行機で1時間半です。北九州から東京へ行くのと、同じ時間なんです。上海周辺は、中国でも一番富裕層が住む地域です。中国の富裕層は桁が違います。一晩で1,500億円投資して損失を出しても、何とも思わない方々ですからね。そんな中国の富裕層を呼び込みやすいという意味でも、距離が近い九州北部しかないと考えています。韓国の富裕層は現在、自国のカジノはほとんど外国人専用カジノなので、シンガポールやマカオのカジノで遊んでいますが、目と鼻の先の北九州市にカジノができれば、その多くが北九州市に流れると思います。

 ――誘致レースでの北九州の強みは?

 井上 交通インフラです。北九州市には九州唯一の24時間空港もあります。IRは基本的に24時間動いているので、24時間空港は必須条件になります。福岡空港から北九州市に来るのも、新幹線を使えば、たいして時間はかかりません。

 ――IR事業者などによるコンソーシアムづくりは具体的に進んでいるのですか。

 井上 IR事業者からは、地元企業がコンソーシアムの一員として入るのか、下請として入るのか、北九州市の方で決めて欲しいと言われました。だから、まだ具体的には進んでいません。

 ――市議会は誘致賛成でまとまりそうですか。

 井上 過半数はとれる見通しです。あとは北橋市長が手を挙げるだけですね。

(つづく)
【大石 恭正】

<プロフィール>
井上 秀作(いのうえ・しゅうさく)

 駒沢大学法学部政治学科を卒業後、国際航業(株)に入社。95年、井上勝二北九州市議会議長秘書を経て、2002年2月、北九州市議初当選、以後5期連続当選をはたし、17年2月に北九州市議会議長に就任(19年3月退任)。1969年4月生まれの50才。北九州市小倉北区出身。

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