第2の全盛期を迎えるようになるイメージセンサー(後)
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日韓ビジネスコンサルタント 劉 明鎬 氏
それでは、CMOSイメージセンサーの市場規模を見てみよう。半導体市場調査企業のYole Développementによると、 CMOSイメージセンサーの市場規模は2017年に115億ドルで、2020年には152億ドルに成長すると予測されている。また、IHSマークイットによると、CMOSイメージセンサー市場は、ソニーが市場の半分くらいを占め、市場をリードしている。
2018年を基準にみるとソニーの市場占有率は49.9%で1位、 2位は19.6%のサムスン電子、3位は14%のオムニビジョン、4位は7%のオン・セミコンダクターの順となっている。ところが、車載CMOSイメージセンサー市場の場合は状況が少し違う。オン・セミコンダクターは2014年にアプティナイメージング(Aptina Imaging)社を買収し、2016年市場シェア50%で先頭を走っている。 2位は16%のオムニビジョン、 3位は14%のソニー、 4位は12%の東芝、5位は3%のメレキシス(Melexis)となっている。
最近、CMOSイメージセンサーは第2の全盛期を迎えようとしている。なぜかというと、自動走行、医療、VR、セキュリティーなどの分野で、今後多くの需要が予想されるからだ。現在CMOSイメージセンサーの需要の60%はスマホが占めているが、今後はスマホ分野ではデュアルカメラなどの登場で、需要が堅調に進むことが予想される一方、2020年にはスマホ(48%) についで車載用(14%)が年平均48%の高い成長率で成長することが予想され、市場シェア全体の2位となることが確実視されている。現在も自動走行の自動車には12個のカメラが搭載されているが、自動走行のレベルが上がるにつれて、カメラの数が増えていくのは間違いない。なので、イメージセンサーの製造メーカーはこの分野に熱い視線を向けている。
現在、CMOSイメージセンサーのトップはソニーで同社の製品はアップルのアイフォンを始めさまざまな製品に搭載されている。ソニーは世界初の3Dイメージセンサーの商用化にも成功している。ソニーは3Dイメージセンサーの設備増強のため1兆1,000億円以上を投資することを明らかにしている。一方、ソニーを追いかけている2位のサムスン電子は、世界初の6,400万画素のモバイルイメージセンサーの開発に成功したり、CMOSイメージセンサーと周辺回路、メモリの3D積層化、そして、それらを総合したセンサーなどの開発に成功している。
サムスン電子はソニーを追い抜くことを目標にイメージセンサーに狙いを絞っている。サムスン電子は非メモリ分野では2位につけているイメージセンサー分野で、ソニーを追い越して1位になることを目指し、そのほか、2位になっているファウンドリービジネスでも、TSMCを追い抜いて1位になるため、ファウンドリービジネスにも巨額の投資をしている。
今後、イメージセンサー市場で繰り広げられる1位を争う激しい競争に全世界の注目が集まっている。現在はソニー優位であるが、サムスン電子も蓄積された半導体工程技術をいかせば、十分勝算があると判断している。
(了)
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