2024年12月18日( 水 )

新・激戦スポットを往く(3)~福岡市西区福重 ドンキホーテ、イオン福重店跡に今月オープンへ

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 6月中のオープンを目指し準備の進むドンキホーテ福重店。1983年ユニード福重店として開業、94年ダイエー、15年イオンと変遷しパンパシフィックインターナショナルHDで4代目になる。店年齢36年とあってさすがに外観は古い。今では珍しくなった2階建ての総合スーパー(GMS)で、内部はさらに老朽化が進んでいると思われる。

 トライアルカンパニーでも今ではやめてしまったGMS跡への居抜き出店をドンキがするのは、ユニー店舗を再生したとの自信からだ。同社によると、ドンキに移行してからユニー店は平均して2倍以上、売上が伸びているという。迷路のような売場、圧縮陳列と呼ぶ、棚に商品を詰め込みボリューム感を出した陳列方法、そして何より低価格とファッション――。これらが若者などの新しい客層を呼び込んだ。古くなったGMSでも、品ぞろえと価格、サービス次第で再生可能で、これを活用すれば店舗拡張の速度を上げられることを実証した。

 福重店はユニー店と同様、生鮮4品を導入すると見られる。子会社に長崎屋をもち、ユニーの継承で生鮮の人材・ノウハウは厚みを増した。九州では2年前オープンした那珂川店で導入済みだ(鮮魚はテナント)。

 ドンキは国内の流通企業ではコンビニを除くと初めて深夜営業を取り入れ「深夜族」の需要を切り拓いた。

 これまでの実績から福重店も広域から深夜族を集め、低価格の魅力で足元住民からも支持を集めるだろう。

 余勢をかってGMS跡への居抜き出店を増やしていけば地元企業には驚異になる。イオンが閉店を進めているダイエー店は格好の標的となりかねない。

(この項続く)

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