中国経済新聞に学ぶ~上海協議が破談 米国産農産物の輸入を停止(前)
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中米が上海で新たな貿易協議を開始する前、中国メディアは7月28日、6月の中米首脳会談後に米国産大豆数百万トンを積んだ船が中国に向かったと伝えた。
一部の中国企業は、新規調達する大豆・綿花・豚肉・コーリャンなどの農産物の価格を、米国側のサプライヤーに問い合わせた。米国の農産物の価格が合理的で品質が優れていれば、新たな取引が成立する見通しだが、結果として、上海協議は破談となった。
トランプ大統領は8月1日、中国製品3,000億ドル(約31兆8,000億円)相当に対し9月1日から10%の関税を新たに課すと発表。米中貿易協議再開の直後に唐突に緊張をエスカレートさせた。交渉に関わっていた中国当局者らによると、中国側はトランプ大統領の発表に驚愕(きょうがく)。中国政府は米国が追加関税賦課を強行するならば対抗措置を講じると発表した。
中国国家発展改革委員会(発改委)及び商務部の関係者によると、米国が3,000億ドル分の中国製品に10%の関税上乗せを検討すると表明し、大阪における中米首脳会談の共通認識に大きく背いたことを受け、中国国務院関税税則委員会は3日後に新たに契約が交わされた米国産農産物の輸入について関税上乗せを行う意向を示しており、中国企業は米国産農産物の輸入を停止した。
これについて、中国政府の関連部門は、「中国市場は大規模であり、米国産の高品質農産物の輸入の将来性が高い。米国側か大阪における首脳会談の共通認識を真剣に実行し、約束を守り実行し、両国の農業分野の協力に向け必要な条件を整えることを望んでいる」と表明した。
米国の大豆在庫が過去最高に
米国産大豆に対する中国の需要が大きく減退し、米国の大豆農家は新たな市場を探さざるを得なくなっている。
台湾の『経済日報』は8日、米国大豆輸出協会CEOのジム・サルトル氏が、今年末までに米国から中国へ輸出する大豆の量が約66%減少するとの見方を示し、「今年の対中輸出量はここ数年の3分の1に大きく落ち込むだろう」と話したと伝えた。
報道によると、中国は米国にとって最大の大豆市場で、米国が輸出する大豆の6割は中国へと運ばれる。ジム・サルトル氏は、中国向け輸出の急減に対応するため、米国の大豆農家が代替市場を探さなければならず、米国の大豆在庫のうち半分が欧州、東南アジア、エジプト、バングラデシュ、パキスタンなどの新興市場に輸出されたとしている。
ジム・サルトル氏は、米国から中国に輸出できない大豆を受け入れるバイヤーを探しているが、みつかることはないだろうと話す。米国農務省の試算によると、8月31日に迎える販売年度末の時点で、米国の大豆在庫は過去最高に上る見通しだ。
(つづく)
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