PayPay感謝デー、システム障害で不満噴出

　PayPay（株）（本社：東京都千代田区、中山一郎社長）が5日に実施した「PayPay感謝デー」は、1日限りのキャンペーンで、土曜日と重なったこともあり、全国的にPayPayでの支払いが急増。アクセス集中によるシステム障害を引き起こし、取扱店や利用者の間で終日混乱が続いた。

　「PayPay感謝デー」は、スマホ決済サービスPayPayが、サービス開始から1周年を迎えた10月5日の午前0時から午後11時59分まで実施。PayPay決済に対し最大20％を還元するとともに、50回に1回の確率で支払全額が戻ってくるというもので、それぞれ詳細条件が変更されているものの、18年12月に第1弾、19年2月に第2弾を実施し話題となった「100億円あげちゃうキャンペーン」と同様の内容だった。

　「ユニクロ」では「PayPayでヒートテック1枚買うともう1枚無料！」キャンペーンを行っていたこともあり、この日にPayPayでヒートテックを買うと、20％還元の上にもう1枚もらえ、実質6割引きで購入できるとあって、5日にPayPay決済の利用客が集中した。

　「ユニクロ福岡新宮店」を午後3時ごろ訪れると、システム障害によりPayPayの決済処理に時間がかかっていることを店内放送で断続的に伝えていたものの、多くの客がヒートテックを手にレジに並び、長蛇の列ができていた。

　5日はこのほか、スマホでPayPayアプリが通信できない、などの不具合も発生し、クレジットカード関連の利用を停止する措置が取られるなど混乱を続けながらも、午後11時59分には予定通りキャンペーンを終了した。

　同社は1日に同サービスの登録ユーザー数が1,500万人を超えたことも発表しており、ユーザー数や利用店舗が増加した一方で、システムが追い付いていないことが露呈され、「感謝デー」という場で利用者に不満を募らせてしまう結果となった。

【吉田　誠】