2024年11月21日( 木 )

お客さま第一主義で「技術」と「信頼」を獲得 人にやさしい快適住環境空間を創造

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管工事
(株)中原工務店

本社社屋
本社社屋

誠実・的確な対応で基盤を確立

代表取締役社長 宮口 新 氏
代表取締役社長 宮口 新 氏

 (株)中原工務店は、1964年1月に故・中原義人氏が創業、65年2月に設立した。93年3月に中原賢勝氏が2代目に就任。2013年1月には賢勝氏が代表取締役会長に就任、3代目社長に生え抜きの宮口新氏が就任し、2人代表制で同社を支えている。本社(南区的場)ほか、春日市および那珂川市、大野城市に営業所を構える。

 大手ハウスメーカー・積水ハウス(株)の指定工事店として50年近く、住宅の水道施設工事などを手がけるほか、市庁舎の空調システム工事や公道漏水修理などの公共工事なども行い、「空調衛生水道施設設備工事の設計・施工のプロ集団」として地域インフラ整備も担っている。

 創業以来一貫して経営理念である「顧客第一主義」を徹底している。たとえば、日々進歩する建築技術や生活環境の変化、多様化するニーズなどに応えるべくスキルアップに全社員が取り組む体制を構築。そして「工程・品質・安全」という3つの管理を確実に遂行することで「顧客には絶対に迷惑をかけない」誠実かつ的確な工事などに体現されている。このように理念に則った実績の積み重ねが大手ハウスメーカーの指定工事店としての基盤を支えている。このような顧客第一主義の仕事が評価され、そのほかのさまざまなハウスメーカーの方から依頼がくることが増えてきている。

「やりがい」が社員を育てる職場

 同社には、宮口代表を始めとして、勤務年数30年を超える社員も多い。働き方改革が提唱される以前より取り組んできた「働きやすい社風」づくりが奏功しているといえる。たとえば先代の中原会長時代から、勤務時間は17時までという勤務体制をとっている。社員のプライベートの時間を確保することで、日々リフレッシュすることができ、仕事においてもメリハリをつけることができると考える。

 また、主要取引先である積水ハウスを受けもつ工事第一部、官庁工事担当の工事第二部、その他民間工事に対応する工事第三部と各担当部門に分けており、現場社員が自主的に仕事に取り組むことができるように、各部門長が育成し見守っている。

 営業面においても同様である。現場担当の社員が取引先へ営業・見積りを行い、請負額まで決めるなど各担当レベルに権限を与えることで、やりがいをもたせている。材料仕入れについても権限を与えているため、複数社から見積りを取り、コスト削減に努めるなど経営者意識をもつようになる。会社全体でのフォローを受けながら、担当として仕事を「任せてもらう」ことが、仕事に対する楽しみを生み、社員を育てていくことにつながっている。「各社員のレベルを上げていくこと以外に会社を繁栄させることはない。自社の強みは、長年培われた技術と急な水漏れや顧客のニーズに即対応できる社員がいること」と宮口代表は語る。

職場風景
職場風景

育ちつつある「3本目の柱」

 現在、同社の受注先において大きな柱が2本ある。積水ハウス(株)と官公庁だ。積水ハウスが売上高の約35%を占めており、月平均15戸を受注している。官公庁は入札によるので年によってバラつきはあるが約30%、そのほかの約25%を民間が占めている。いずれにおいても同社の仕事は定評があり、官公庁においては、19年6月には福岡市から工事成績優良業者として表彰されるなど実績を残している。

・参考URL:福岡市工事成績優良業者の紹介について

 今後は、3本目の柱として積水ハウス以外の民間顧客の増加を図っていく方針だ。宮口代表は「既存のお客さまを大事にしつつ、JR九州住宅(株)やトヨタホーム九州(株)などの大手企業のほか、一般ビル関係の賃貸やマンション、ゼネコンなど顧客層を増やす段階にきている。社員が真摯に業務にあたってくれたおかげで、成果が徐々に見え始めてきましたので、今後さらに拡大していきたい」とさらなる飛躍を目指す。また、「そのためには、より多くの人材とより良い環境が必要になってくる。お客さまのために仕事のレベルを落とさず、社員のために無理をさせない。このように両者がそれぞれの仕事を楽しめる環境を整えていくのが私の役割」と顧客と社員への思いを熱く語った。

社員のステップアップを支援する

 人材育成の一環として、各種資格取得にも力を入れている。資格を取得した社員については月々の給料に上乗せしていくようにしている。「今後、会社を支えていくのは若い社員。いかに資格取得への気持ちを高めてやるのも自分の仕事。自分も社員から代表になったことで、社員のいうこと、気持ちはよくわかる。月1回の全社会議と毎日の幹部会議を通じて会社内の情報共有を図り、風通しを良くしていきたい。また、愛社精神を育むうえで社員の和は大事。1人で抱え込むのではなく、みんなでやっていくという意識をもつことで和が広がっていく」。

 同社は、長年の真摯な仕事ぶりで、積水ハウスからの信用を得ている。「信用を勝ち取ろうとしたら何十年もかかるが、1分1秒で信用を落とすことがある。顧客は大事する、顧客に好かれるようにすることが何よりも重要」―。これは先代からの教えで全社員がずっと引き継いでいる精神だ。「弊社の社員は取引先との良好な関係づくりに長けている社員が多い。これから入社してくる社員にも先代からの教えを伝えていくことが会社繁栄につながっていく」と前を見据えている。

<COMPANY INFORMATION>
代 表:宮口 新
所在地:福岡市南区的場2-25-5
設 立:1965年2月
資本金:4,500万円
TEL:092-591-1400
URL:http://www.nakahara-k.co.jp

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