美談の裏で─ライオンズクラブ337-A地区と朝倉災害支援─(10)

朝倉市より随契で受注

　ライオンズクラブ（以下LC）337-A地区から朝倉市立松末小学校体育館への床改修工事の寄贈をめぐり、同工事を施工したとされる企業は、LC-337A地区から「発注された」同校体育館の床改修工事とともに、朝倉市より同工事に関わる建具工事を随意契約にて受注している。

　同市への情報開示請求によって開示された書類では、起工伺が2018年1月29日、同市教育課により起案され、同年同月同日に決裁されている。その後同市は、床改修工事を施工したとされる企業へ見積を依頼し、18年2月6日、同企業が見積もりを作成・提出している。そして、18年2月7日に同市市長（当時）が発注者、同校体育館床改修工事を施工したとされる企業が請負者とする工事請負契約が締結された。工事名称は、同校体育館建具改修工事で、請負代金は、329万4,000円（税抜）。18年2月8日着工、3月6日竣工。

　この随意契約の理由について同市側は指名業者等審議依頼書に「豪雨災害により被災した松末小学校屋内運動場は、現在、ライオンズクラブ国際協会による支援の下、平成30年3月に実施される卒業式・閉校式に向けた床面の復旧工事が進められている。この床工事は屋内運動場内全面に及ぶもので、○○○（床改修工事を施工したとされる企業名）を中心に進められており、建具改修工事は、この床工事との緊密な施工調整を図りながら進めて行く必要がある。よって、地方自治法施行令第167条の2第1項第6号の適用により、○○○（同上記企業名）との随意契約としたい」と明記している。

（つづく）
【河原　清明】