北洋建設総帥・脇山章治氏の次なる戦略は(17)
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「九州みらい建設グループ」発足の真意はいかに(4)
(株)北洋建設は福岡県で、地場トップクラスの実績を誇るゼネコンである。さらに脇山章治会長は、建設業界で最大の戦略家と評される人物である。これまでいくつもの会社を支援し、立ち直らせ、グループ自体も大きく発展させてきた。今年4月、脇山氏が代表を務める(株)九州みらい建設グループが傘下に九州5県のゼネコンを収め、スタートしたことを発表した。その真意はいかに?データ・マックス社内で、緊急座談会を行った。
真の狙いは資産づくりか
緒方 改めてこの2つのグループを眺めてみると、もう1つの可能性も見えてきます。
ダブリュ社を持株会社として、ゼネコンを買収し、株を持ったままにすれば、よくあるかたちですが、株を戻したり、役員を引き上げさせたりするので不透明でつながりが見えなくなっています。しかし、買収に絡めて土地建物を取得するケースが目立ちます。ダブリュ社で資産を蓄積し、収益物件を購入しています。北洋建設グループでは、ダブリュ社の情報が最も外に出ていません。河原 逆に、あまり存在を知られたくないというのもあるでしょうか。今回の発表で北洋建設は表向き、九州みらい建設グループの一員となっています。ダブリュ社との結びつきが薄まる。動きがわかりにくくなります。建設業での北洋建設の存在が大きく、九州での規模拡大につい目が向いてしまいますが、本当の狙いはダブリュ社の資産管理会社として、資産を増やすための買収であるのかもしれません。
緒方 なるほど。これまでは北洋建設とダブリュ社の関係が単層的でわかりやすかったのが、今回のグループ発足により、ダブリュ社の動きが見えにくくなるはずです。
では今回の新グループ発足は、北洋建設が九州に10年先の建設業を築こうと描いているとともに、脇山一族の資産づくりの動きを見えにくくしようという狙いがあると結論付けましょう。(了)
北洋建設グループ
1(株)北洋建設
2(株)ダブリュコーポレーション
3(株)KCFG情報サービス(旧:ノースパシフィックコーポレーション)(株)九州みらい建設グループ(営業・技術)
(株)KCFG情報サービス(旧:ノースパシフィックコーポレーション)(管理部門)
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