突然のサービス終了に戸惑うユーザーも～ウォンテッドリーに何が起こっているのか（前）

一般

2020年2月13日 16:45

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　ビジネスSNS「Wantedly」の企画・開発・運営を手がけるウォンテッドリー（株）（東京都港区、仲暁子代表）は、2010年9月設立。12年2月に会社訪問サービス「Wantedly（ウォンテッドリー）」（現・Wantedly Visit）のサービスを開始し、16年にはビジネスチャット「Sync（現・Wantedly Chat）」、業務効率化ツール口コミサイト「Wantedly Tools」、メディアプラットフォーム「Wantedly Feed」、名刺管理アプリ「Wantedly People」などを立て続けにリリース。17年9月には東京証券取引所（東証）マザーズに株式上場をはたした。

　2月4日「Wantedly Chat」が4月30日で終了することが明らかになったのは既報の通り。さらには今週になって、新規アカウントの作成もできなくなっていることも判明した。何の前触れもなく突然サービスが終了することに、一部ユーザーからは驚きと戸惑いの声があがっている。

突然のサービス終了

　事の発端は、同社が何の前触れもなく突然、「【重要】Wantedly Chat終了のお知らせ」を掲載したことによる。文面では、Wantedly Chat が4月30日で終了し、サポートも含めたすべてのサービス提供を停止すると記載されていた。しかし、サービス終了に至った経緯については「弊社都合」としており、具体的な理由までは明らかにされていなかった。また、同社のHP上でも、サービス終了に関する記載は確認することができなかった。

　そこで当社は、（１）Wantedly Chatが終了するに至った経緯（2）ほかのサービス（Wantedly Visit、Wantedly People）の継続について同社に取材を依頼し、正式な回答を待つこととした。

新規アカウント作成もいつの間にか停止

　2月4日時点では、Wantedly Chatのアカウントを作成することはできたが、翌週になると新規アカウントの作成も停止されていた。

iPhone上で「無料で入手する」をタップしたところ、「App入手不可能」と案内されてしまう（※操作は2月12日時点）
※クリックで拡大

　しかし、依然として同社のHP上にはその旨のお知らせはない。HP上のニュースリリースなどで一切触れられていないことに違和感を覚えたが、この時改めて同社のHPを見てみると、現在展開しているサービス内容（PRODUCTS）にWantedly Chatの項目が見当たらないことに気が付いた。

同社HPより。PRODUCTSにWantedly Chatの項目は見当たらない（※閲覧は2月12日時点）

有価証券報告書の記載内容に変更あり

　ウォンテッドリーに何が起こっているのか――有価証券報告書を読み進めていくと、同社の沿革と事業の概要についての項目において、18年と19年で記載内容に変更があったことがわかった。具体的には、これまで展開していたサービスリリースに関する記載が削除され、それにともない事業系統図にも変更が加えられていた。

2【沿革】

　18年の有価証券報告書内で見られたリリースについての記載が、19年の有価証券報告書では「Wantedly People」リリースの記載のみ。それ以外にリリースされていた商品の記載はすべて削除されている。