新型コロナウイルスの発表死者数が急増した背景とは~急増する可能性も
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13日、湖北省での12日の新型肺炎による死者が242人と発表され、前日までの死者数(10日は103人、11日は94人)から急増した(同省衛生健康委員会HP)。
国家衛生健康委員会によると、新型コロナウイルスと診断する基準に臨床診断を加え、湖北省の12日分データからは臨床診断による感染事例が含まれているという。この死者242名のうち、135名は臨床診断による患者であった。新規患者数も同日14,840人と急増しており、このなかには臨床診断の13,332人が含まれる。
従来、新型コロナウイルスの診断では、核酸による検査で陽性反応が出た場合に感染者と診断していたが、臨床診断では、CT検査などを行い新型肺炎特有の症状、肺の組織変化などが見られれば感染者と診断する。同委員会はもともと4日に発表した「新型コロナウイルス感染による肺炎の診療方法案(試行第5版)」において、臨床診断を行っていくことを記載していた。
湖北省の13日の死者数は116人(うち臨床診断が8人)、新規患者数は4,823人(うち臨床診断が3,095人)となり、同省での累計死者数1,426人、累計患者数は51,986人となった。
なお、湖北省衛生健康委員会のデータを見ると、13日までの累計患者数において臨床診断の感染者が占める比率は、武漢市において約3分の1と大きいのに対し、ほかの市は数~10数%にとどまっている。現在、これらの地域における臨床診断の実施および集計が不十分ということであれば、今後、発表死者数は増えていくことが予想される。
また、13日、湖北省共産党委員会書記の蒋超良と武漢市党委書記の馬国強が解任された。従来、災害で犠牲者が多く出た場合には、ナンバーツーで行政責任者である省長・市長が解任されるのが常であり(SARSの時は北京市長が解任)、トップの党委書記が解任されるのは異例。
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