【追及:小池都政】首都封鎖(ロックダウン)なら影響甚大~職務怠慢で感染拡大させた小池都知事の責任は
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■永寿総合病院で院内感染~急増する都内の感染者
都内で新たに41名の感染者が確認された3月25日、小池百合子都知事は緊急会見を開き、「感染拡大 重大局面」というパネルを手にしながら、オーバーシュート(爆発的感染拡大)寸前の状況と強調、外出自粛を呼びかけた。
五輪延期容認を表明した2日前の臨時会見でも小池氏は「ロックダウン(首都封鎖)の可能性がある。何としても避けなければならない」と強い言葉で訴えたが、「厚顔無恥」「言行不一致」「マッチポンプ」とはこのことだ。検査数抑制や感染経路追跡不足で感染拡大を招いた自らの職務怠慢を棚に上げ、“火消し役”としてメディアに登場しようとする小池氏の魂胆(狙い)がみえみえだからだ。
「放火犯が消防署長へ」「窃盗犯が警察署長へ」に近い変身を画策しようと見えた小池氏に対して私は、恒例の声かけ質問をした。質疑応答で指されない“記者排除状態”が続いていたためで、23日の会見終了直後はこう聞いた(前記事で紹介)。
「知事、中野ドコモコールセンターの集団感染について一言、なんで地名を公開しないのですか。(司会者の『不規則発言はやめてください』を聞き流しながら)中野区に隠蔽要請していると聞いていますよ。ドコモは五輪のスポンサーだから公開しないのですか。(「都内」としか書かなかった)毎日新聞にも圧力をかけたのですか。(中野駅)北口商店で(濃厚接触者来店で営業自粛のガーズルバーが)消毒されているじゃないですか。なんで隠蔽するのですか。なんで都のホームページに公開しないのですか。隠蔽じゃないですか。透明化はどうしたのですか」
2日後の25日の会見でも、院内感染濃厚の「永寿総合病院」(台東区)を加えながら中野での集団感染について再質問をした。
「知事、永寿総合病院の医師が重体になっているが、なぜ公表しないのか。医療崩壊寸前ではないのか。院内感染対策不足ではないのか。中野のドコモの集団感染もなぜ公表しないのか。なぜ『中野』と言わないのか。近くのガールズバーも(濃厚接触者来店で1週間の)営業停止ですよ」
しかし両会見とも小池氏は、一言も答えることなく立ち去った。
■職務怠慢で感染拡大の「コロナのタヌキ」
中野のドコモコールセンターの集団感染については、25日の臨時会見後の都職員レクと質疑応答で、男性社員3名(3月14日に2名と翌15日に1名)と女性社員3名(3月18日に1名、翌19日に1名、24日に1名)の合計6名と判明。都の資料でも確認できた。
ドコモコールセンターと、感染経路が疑われる飲食店が同じ地域にあった場合、来店客を早急に割り出してしらみつぶしに検査することが緊急課題のはずだ。そのためには、所在地の公表が不可欠のはずだが、いまだに国(厚労省)も東京都も中野区も踏み切っていない。
結果的にせよ、自らの職務怠慢で感染拡大の“火付け役”となったに等しい小池氏が五輪延期容認となった途端、“火消し役”であるかのようにメデイアに登場するのは悪い冗談としか言いようがない。「コロナのたぬき」という新たな異名がつきそうな小池氏に騙されないようにするには、その言行不一致ぶりに注目することが重要なのだ。
【ジャーナリスト/横田 一】
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