コロナ蔓延でのお菓子屋の明暗
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昨年末、誰1人としてコロナ蔓延襲来を予測した者はいない。今からお伝えする明暗は結果オーライに過ぎないといえる。
お菓子業界のA社、B社を取り上げる。A社は近年、リストラと銘打って路面店の閉鎖を推し進めてきた。逆に空港、駅ターミナル、百貨店などの土産需要、観光客向けに舵を取った。結果、空港・駅ターミナルなどの店舗では前年同期比で80~90%のマイナスを記録した。こんな悲惨な状況は過去にない。ネット販売が多少、伸びていても焼け石に水。A社の立て直しはまず不可能であろう。
B社は業態転換が遅れていた。路面店の転換という未来へ向けた機会投資は皆無であった。コロナが襲来してきたものの、観光客向け店舗のように前年同期比10~20%という絶滅的危機に瀕する事態には陥ってはいない。前年同期比20%のマイナスであり、80%の売上はどうにか確保している。しかし、B社の専務は皮肉な笑いを示す。「80%の売上規模を守っているが、自慢にはならない。先が見通せないのは我が社も同業他社と同じである。この売上規模で利益を出すのは至難の業だ」と嘆く。
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