福岡市内での三菱地所初のオフィスビル「博多深見パークビルディング」竣工
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三菱地所(株)(東京都千代田区)と深見興産(株)(福岡市博多区)が共同で開発を進めてきた高機能オフィスビル「博多深見パークビルディング」が2月3日に竣工した。三菱地所にとっては、同物件が福岡市内における初めてのオフィスビル開発となる。
「博多深見パークビルディング」は、博多区博多駅前4丁目に建つ地上13階・地下1階建ての延床面積1万2,594m2のオフィスビルで、3~13階部分がオフィスフロアとなっている。オフィスの基準階フロア(6~13階)では有効面積約217坪、天井高2.8m、奥行11~14mと広々としたつくりで、柱を窓側に寄せることで執務スペースの無柱化を実現。自由度の高いオフィスレイアウトを実現可能な開放的な設計となっている。基準階は約30坪前後からの最大6分割が可能となっており、ベンチャー企業などを含めたさまざまなテナントからの多様なニーズに対応。ヤフー(株)をはじめとしたさまざまな業種のテナントの入居を予定している。
また、屋上には就業者向けに緑あふれる開放的なテラス空間を整備することで、“三密”を回避したリフレッシュスペースを提供。“ウィズコロナ”および“ポストコロナ”における利用者の満足度や生産性の向上を、ファシリティ面からサポートする。
1・2階部分は商業ゾーンとして飲食店舗スペースを設けることで、まちのにぎわい創出にも寄与。また、2階部分に接続される歩行者デッキ(今年3月下旬の完成に向けて福岡市が整備中)によって、JR博多駅のほか、「KITTE博多」や「JRJP博多ビル」、隣接する「HEARTSバスステーション博多」などとつながり、雨天時でも快適な歩行を可能とすることで、駅周辺の回遊性向上にも寄与している。
さらに、2階の天井部の一部では、MEC Industry(株)(鹿児島県霧島市)開発の木製建材「MIデッキ」を採用。通常は廃材となる型枠材が内装(天井)仕上げ材を兼ねることで、環境に配慮しながら施工負担の軽減につながるほか、天然木の木目が「現(あらわ)し」として見えるなどデザイン性も向上する。
同ビルは、もともと同地にあった「深見ビル」(1970年竣工)の建替えを行う「(仮称)博多駅前4丁目計画」として進んでいたもので、2019年4月に着工したもの。福岡市が進める建替え促進プロジェクト「博多コネクティッド」のエリア内にあり、同プロジェクトの方向性とも合致しているものの、容積率緩和などの“ボーナス”は受けていない。着工から竣工までの間に、20年の新型コロナウイルスの感染拡大などがあったものの、「計画は概ね当初の予定通りに進んでおり、大きな影響は受けていない」(三菱地所・広報部)としている。
【坂田 憲治】
<建物・計画概要>
名 称 :博多深見パークビルディング
事業者 :三菱地所(株)、深見興産(株)
所在地 :福岡市博多区博多駅前4-14-1
主要用途:事務所・店舗・駐車場
敷地面積:1,504.95m2
延床面積:1万2,594.00m2
階数・構造:地上13階・地下1階建て、鉄骨造(一部SRC造)
設計・監理:(株)三菱地所設計
施 工 :(株)大林組
竣 工 :2021年2月3日法人名
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