【福岡県知事選2021(17)】保守分裂の「又裂き」知事選再び? 焦点は国会議員「あの2人」の動向
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自民党福岡県議団は今日午後3時から、臨時総会を開いている。臨時会は自民党県連からの要請を受けて開催されたもので、小川洋福岡県知事(71)の辞意を受けた今後の方針決定が主題とみられる。
24日にデータ・マックスがスクープした「奥田哲也」氏の名前は自民党県議の間にも動揺を与えている。
「初めて聞く名前だが、少し先走りしすぎではないか」(自民党県議)
「2年前の知事選でも県議団は一致団結していた。問題は国会議員の先生方がまとまるかどうか」(自民党県議)国会議員の先生方、とは要するに「重鎮」麻生太郎・副総理兼財務相(80/福岡8区)と、「売り出し中」武田良太・総務相(52/福岡11区)のことだ。武田総務相が先陣を切って奥田氏の擁立に乗り出したことで、麻生副総理が機嫌を損ねることはないのか。犬猿の仲で知られる2人だけに、自民党県議団は内心穏やかではない。
自民党県議団の1人は、新型コロナ禍と知事の突然の辞職という「緊急事態」に立ち向かうために、会派を超えた協力体制が必要、と語る。しかし……「万が一、前回知事選のような保守分裂・又裂き選挙にでもなれば、『コロナで大変なときに何をやっているんだ』と、県民の支持を得られない」(自民党県議)
1月の北九州市議選では麻生派市議が複数落選するなど、影響力の低下が目立つ麻生副総理。一方の武田総務相も、いまは自身に降りかかる火の粉を払いのけるのに必死だ。総務省幹部が「東北新社」に勤める菅義偉首相の長男らから接待を受けていた問題で、同省は24日、谷脇康彦、吉田真人両総務審議官ら計11人の処分を発表した。武田総務相自身も閣僚給与3カ月分を自主返納する。
現在は休戦状態とみられる麻生・武田戦争だが、候補者擁立で活発に動く武田氏に麻生氏側は神経をとがらせているという。4月に行われる福岡県東部・豊前市の市長選は、麻生氏が支持して3期目を目指す現職の後藤元秀氏と、武田氏が推す前市議会議長・磯永優二氏の対決となる見込み。麻生―武田の代理戦争の投開票日は、奇しくも知事選と同じ11日だ。
【県政取材班】
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