2024年11月21日( 木 )

西鉄が中計を修正、赤字事業から撤退「かしいかえん」は閉鎖へ

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 西日本鉄道(以下、西鉄)は、「かしいかえん シルバニアガーデン」(以下、かしいかえん)の営業を12月30日に終了する。かしいかえんの入園者数は、1986年に57万人を記録して以降、減少傾向で推移。19年の入園者数は27万人にまで落ち込んでいた。2月に発表していた2021年3月期第3四半期決算では、かしいかえんを含むレジャー・サービス業は、82億円のセグメント赤字を計上していた。

 同時に、西鉄は中計の修正計画も発表。「筋肉質でサスティナブルな企業グループへの変革」をテーマに、回復の見込みが立たない赤字事業からの撤退を掲げた。ここでは、かしいかえんの閉園とともに、西鉄イン心斎橋の閉鎖および売却、西鉄旅行個人向け事業の整理・縮小、飲食事業では不採算店舗の閉鎖などがあげられた。また、従来の需要が戻らない前提で事業モデルの変革を図っていくといい、実施済みの鉄道・バス減便のほか、運賃見直し、郊外部のバスネットワーク再構築、ホテルにおける省人化推進などをあげた。

 重点戦略では、住宅、流通、国際物流、海外事業の積極的展開により、収益拡大を牽引していくことも掲げられた。住宅事業では、福岡地区での社有地を活用したマンション供給、首都圏でのマンション供給を図る。国際物流事業では、M&Aや支店開設により31カ国、124都市へ営業拠点を拡大、食品関連など取扱品目の拡大を図る。流通業では天神大牟田線高架駅への新規出店、海外事業では東南アジアやアメリカでの不動産開発を図っていく。

数値目標では、22年3月期に営業損益ベースで60~70億円の黒字化を掲げている(21年3月期は145億円の赤字予想)。また、23年3月期は、3,750億円の営業収益、340~345億円のEBITDA、160~165億円の営業利益を掲げた。

<FACILITY INFORMATION>
かしいかえん シルバニアガーデン

所在地 :福岡市東区香住ヶ丘7-2-1
開園日 :1956年4月
敷地面積:約12 万m2

【永上 隼人】

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