拡大するドローン市場~点検作業、農業分野など、さまざまな場面で活躍
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「beads park(ビーズパーク)」代表 検崎 雄二 氏
映画『犬鳴村』のエンドロールも撮影
福岡市早良区の「beads park(ビーズパーク)」は代表を務める検崎雄二氏が2016年1月にアクセサリーショップとしてオープン。現在は事業の軸足を「ドローン事業」にシフトさせている。
検崎氏は「前職は電気通信工事業で、太陽光発電所の建設を行う会社でした。発電所完成後、高所作業車に乗り、お客さまにお見せするための写真を広角レンズで撮っていたのですが、どうしても全体を撮影できませんでした。もどかしい思いをしていたときにドローンの存在を知り、そこから着目するようになったのです」と語る。
検崎氏は2017年にドローンを購入。ドローン検定1級を取得した後、「もっと、ドローンについての正しい知識・操作技術を学びたい」と考え、同年、(一社)日本ドローン協会に入会。翌18年には同協会の福岡支部長に就任し現在に至っている。検崎氏は19年に行われた「北九州わっしょい百万夏祭りの公式花火の撮影や、20年2月に公開された映画『犬鳴村』のエンドロール映像をドローンで撮影するなど、多岐にわたって活躍中だ。
小学校でドローンのプラグラミング教室開催
現在、「beads park」では「ドローンスクールの開催」「農業用ドローン資格取得のサポート」「ドローンの販売」「ドローンメンテナンス」など、ドローンに関するさまざまな事業を行っている。そのほかにも検崎氏が持つ太陽光発電の専門知識をいかし、ドローンでの赤外線撮影による太陽光発電設備のメンテナンスを行っている。また日本ドローン協会は各種プラントや施設などの非破壊検査(施設を傷つけることなく検査する技術)を行う会社と業務提携し、各種プラントや鉄道や船舶などの輸送機器、橋梁、ビルなどでドローンによる点検業務を行っており、検崎氏は同業務の専属ドローンオペレーターを行っている。
このほか小学校でドローンを使ったプログラミング学習にも取り組んでいる。検崎氏は「ドローンはさまざまな分野で活用できる無限の可能性を秘めています。小学校でのプログラミング教室を通じ、ドローンに興味をもってくれるお子さんが1人でも増えれば幸いです」と語る。
農薬散布事業への参入
検崎氏はドローンを使った農薬散布事業への参入も視野に入れている。国内のドローン市場は19年度から25年度にかけて4倍超の成長(1,400億円→6,400億円)が見込まれており(日本ドローン協会)、今後3年間で伸びる分野は「農業」だと検崎氏は説明する。
農水省は農業用ドローンの普及に向け、ドローンを使っての生育状況の分析や病害虫の有無を調べる「リモートセンシング」や農薬散布などの普及拡大に向けての計画を発表しており、まだまだ市場が拡大していくことが予想されるという。
福岡県を例に挙げると、農家の多くは農薬散布をする大型の機械を導入済みのため、農薬散布ドローンがまだまだ普及しておらず、現在の普及率はわずか7%だという。NTTグループがドローンでの農薬散布事業に本格参入することや、無人ヘリコプターによる散布よりドローンによる散布のほうがコスト面でも有利なことから、「今後は、ドローンによる散布が主流になってくるでしょう」と検崎氏は今後の見通しを語る。
【新貝 竜也】
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