【再掲】2050年代を見据えた福岡のグランドデザイン構想(21)~ビフォーコロナの福岡空港の状況
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C&C21研究会 理事 下川 弘 氏
現在、新型コロナの感染拡大の影響で、容量限界や混雑状況などの諸問題が解消されたかに見える福岡空港だが、これはあくまで一時的なものであって、根本的な解決とはなっていない。ここで改めて、“ビフォーコロナ”の2019年11月時点までの福岡空港の状況を確認しておこう。
03年から08年までにかけての総合的調査(PI)を行っていた時期は、福岡空港を利用する旅客数は約2,000万人に届かないくらいで推移していた。
ところが、12年以降になると、国内外の格安航空会社(LCC)が相次いで就航。さらに、インバウンド需要の増加も相まって、発着回数が急増し、旅客数は右肩上がりで推移していった。16年3月には国交省により航空法に基づく「混雑空港」に指定。18年には旅客数が2,485万人と過去最高を記録した。
その一方で、1日の運行状況を見ると、1時間当たりの発着回数は、限界である35回に限りなく近づいている。発着回数や旅客数が増えた分が単純に増加しているというのではなく、航空管制や誘導路の運用の工夫を凝らして、ギリギリのところで安全に空港運営を行っておられるのだと理解している。
(つづく)
<プロフィール>
下川 弘(しもかわ・ひろし)
1961年生まれ、福岡県出身。熊本大学大学院工学研究科建築学専攻修士課程を修了後、87年4月に(株)間組(現・(株)安藤・間)に入社。建築設計第一部や技術本部、総合企画本部企画部などを経て、99年1月には九州支店営業部に配属。その後、建築営業本部やベトナム現地法人、本社土木事業本部営業部長などを経て、2020年9月から九州支店建築営業部営業部長を務める。社外では99年9月からC&C21研究会事務局長(21年8月から理事)を務めるほか、体験活動協会FEA理事、(一社)日本プロジェクト産業協議会の国土・未来プロジェクト研究会幹事、(一社)防災教育指導協会顧問など数々の要職に就いている。関連キーワード
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