【IR福岡誘致開発特別連載51】横浜市長選結果、コロナとハマのドンにIR含めて一蹴された
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菅政権の対応の不味さが露呈
昨日の横浜市市長選挙は、立憲民主党を含めた野党候補の山中竹春氏の圧勝で完結した。これは、ほとんどの市民が当地選挙区を地元とする現菅政権と自民党を拒否し、怒りをもって一蹴した結果だ。このことは当然のこととして、今後の菅政権の終焉をもたらし、来たる衆議院選挙における自民党政権の基盤を揺るがしかねない事態である。
各マスコミは、コロナ感染の再拡大問題における菅政権の対応の不味さが、小此木八郎氏、山中竹春氏、林文子氏が拮抗して張り合っているという当初の予想を大きく覆した理由であると一斉に報道している。オリパラを最優先した結果、首都圏の急激な感染者拡大につながったという指摘は、まさにその通りでもある。
すでに指摘したように、森喜朗元首相、小泉純一郎元首相、小池百合子東京都知事、安倍晋三前首相は、セガサミー・ホールディングス(株)代表取締役会長・里見治会長とも強いつながりをもつ通称“ハマのドン”の藤木幸夫氏((一社)横浜港ハーバーリゾート協会会長)とも強いつながりをもっており、問題は一切起こらなかった。さらに、藤木氏は菅義偉首相とも長い間、蜜月関係にあったのだ。
しかし一方、影の横浜市長とも言われ、横浜市の政治行政内の人事にまで長く介入し続けていた菅首相は、恩人のドン藤木氏との関係において仁義を欠き、藤木氏の怒りを買い、関係悪化を招いた。菅首相は安倍前政権から続く藤木氏との関係を自らの過信、慢心により、命取りとなる最悪な結果を招いてしまった。現職として再選を期した林氏も同様である。
父親の代から身体を張った“ハマのドン”を受け継ぎ、港湾労働者を束ね、海千山千の人々との付き合いにおいて百戦錬磨の経験者である藤木氏は、菅氏らが所詮は「平和ボケ」の親方日の丸の長であるという事情すべてを見抜いたため、今回の選挙で小此木氏らに引導を渡した。保守本流の藤木氏が革新系の山中氏を中心的に応援することは前代未聞の話である。
横浜市長選挙の結果は横浜市のみの問題に収まらず、コロナ感染再拡大への危機感が感じられない政府の対応の悪さへの不満を表しており、これまで長く続いてきた自民党政権をはじめとする日本の政治行政のあり方を変えるきっかけとなるだろう。これほどの国家の危機を招いたからこそ、革新系の山中氏が当選する結果となった。そういう意味では、日本の変革の始まりといえよう。
予想した通り、IR横浜は崩壊した
各種給付金の支払いの遅れ、早期デジタル化に関する国会の時代錯誤、政権にとって不都合な部分を黒塗りで隠し、文書の情報の多くが非公開となる「のり弁」、一度決めたら止められないオリパラ開催、多くの感染者の自宅療養という名の放置、二階俊博幹事長の地元のIR和歌山の誘致開発やIR長崎の誘致開発など、政治の問題は枚挙にいとまがない。
ギャンブル依存性を理由にしてIRに反対する人々がいるが、彼らはパソコンのことをよくわからない、インターネットゲーミング(仮想通貨を使用するカジノゲームなど)の国内市場環境についても知らない状況であり、説得力は一切ない。このような年寄りばかりが決定する物事の進め方は旧態依然だといえる。トランプ前米国大統領(75歳)は、毎日のようにツイートしていた。国の政治においても行政と同様に定年制を速やかに実行すべきだ。
IR横浜の誘致開発は予想した通り崩壊していくだろう。首都圏のIR誘致開発の候補地は、衆議院総選挙後に東京(築地市場跡地)に移る可能性が高い。IR和歌山は IR大阪に場所が近いため、当初から可能性はなく、IR長崎は県行政による“出来レースの不正発覚”(次号で触れる)で近く崩壊するだろう。IR福岡が、コロナ感染が落ち着くタイミングで表面化するものと確信している。
【青木 義彦】
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