2024年12月21日( 土 )

わらび座には子どもたちを変える力がある

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立花高等学校 校長 齋藤 眞人 氏

 (株)データ・マックスの児玉直社長のご厚意で、本校の生徒たちはたびたび「わらび座」のすばらしいミュージカルと触れる機会をいただいてきました。なかでも、コロナ禍のなかで開催された「北斎マンガ」の感動が爽やかによみがえってきます。

 このような際に、本校では過剰な事前指導を一切行いません。芸術は「ちゃんとしなさい」と抑圧されて味わうものではないと思うからです。「楽しんでおいで」と一言だけ伝えて、アクロス福岡に生徒たちを解き放ちました。

その結果…。生き生きと身体を動かし、歓声を挙げ、時に涙を流してステージに集中する生徒たちの姿は、紛れもなくわらび座の皆さまの渾身のステージから引き出された、生徒たちの奥底に眠る感性の素敵な輝きでした。思い出すだけで涙が出る思いです。

 多くがかつて不登校を経験した本校の生徒たちにとっては、ステージ上の北斎の生き様と自分たちの間に、一切の壁が存在していなかったのかもしれません。

 わらび座には子どもたちを、社会を変える力があります。聴衆と一体となって醸成されるあの世界が、今の日本には絶対に必要です。わらび座に救われる次世代の子どもたちのためにも、次の演目はわらび座から元気をもらった私たちこそが主役だと思っています。今こそ、私たちがわらび座を支える番です。

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