久留米市長・大久保勉氏、故郷を見限る 久留米市は不毛の地に
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「2級品しか残らない」地元・久留米
大久保勉・久留米市長の世代(1961年生まれ)までの久留米市出身エリートの大半は、県立明善高校卒業であった。その後、久留米大学附設高校がエリートを産み出す役割を担うようになる。大久保氏の母校・明善高校および久留米大学附設高校出身のトップクラスの学生たちは、ほとんどが中央に転出していった。仮に名門である二校の出身者が残っていたとしても「2、3級品」しか残っていない(医者として残っている階層は別)。
久留米市で創業したブリヂストンは世界一のタイヤメーカーとなり、本社機能はすべて東京に移転させた。この超大企業の足元にはおよばないものの、優良企業は他にもたくさんある。ところが、これら企業経営者たちの活動拠点はすべて東京になっている。故郷・久留米を振り返る余裕がないのである。建設会社を除けば、地元には中小企業しか残らなくなった。自分の会社のことしか眼中にない経営者しか残らなくなったのだ。
大久保氏は京都大学を卒業後、東京銀行に入行。ニューヨーク支店副支店長を経てモルガン・スタンレー証券に入社し、一時は1億円をはるかに超える年収があった。その高収入を捨てて参議院議員へ転出したのは2004年7月で、2期12年務めた。そして、久留米市長を1期務めた。
大久保氏は生まれ故郷に人生を捧げようとしたが、結果、「もうやっていられない。久留米は50年間変化がないどころか、むしろ衰退してしまった。故郷にはもう未練がない」と決断し、久留米市長選への不出馬を表明したのである。幼い時から、現在に至るまで“粗暴な奴ら”が久留米を押さえ込んでいる現実に我慢ならなくなり、故郷・久留米に事実上の「縁切り宣言」をしたのだ。
久留米市長選挙に立候補する面々~利権をあさる自民党議員
現在のところ4人が市長選に立候補しているが、実質、自民党県会議員と市会議員との戦いである(利権争い)。十中大雅・県会議員(副議長)、と原口新五・久留米市会議員との争いであるが、この2人を知る関係者たちは愕然とするのではないか。というのも、この2人が金の亡者で、利権に対して同業者の10倍の執念をもっているという共通項があることだ。自民党県連も県連である。調整する能力がないとは情けない。
久留米市長選挙の帰趨は、金をばら撒いた金額に比例するだろう。勝った方はばら撒いた選挙資金の回収のために必ず箱モノを建てることに奔走する。そして建設の入札をめぐって裏金が飛び交い、ヤクザの暗躍を許すことになる。「法律が蔑(ないがし)ろにされる、無法者がはびこる暗闇の都市・久留米」というレッテルが貼られることだろう。かつての北九州市の再来となる。
久留米市が50年遅れの時代錯誤の不毛の地へと転落するのは間違いない。久留米市は元来、厳かな雰囲気漂う誇り高い都市だった。「ヤクザが仕切る街にするな!」と叫んでみたところで、久留米市民の大半は流れに身を託すのではないかと懸念している。これでは都市の衰退を食い止めることはできないだろう。
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