地銀の経営統合~金融持株会社のSBIが参入(中)
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【表2】は地銀の金融グループの一覧表である。全国の地銀の金融グループは16社。傘下行は30行(第一地銀21行、第二地銀9行)に上る。そのうち、ひろぎんHDだけが広島銀行1行となっている。
九州の金融グループは3社(ふくおかFG・西日本FH・九州FG)。ふくおかFGは傘下に3行(福岡銀行・熊本銀行・十八親和銀行)、西日本FHは傘下に2行(西日本シティ銀行・長崎銀行)、九州FGは傘下に2行(肥後銀行・鹿児島銀行)を抱えている。
九州地銀17行のうち、山口FG傘下の北九州銀行を加えると、金融グループ傘下行は9行となる。単独行は8行(福岡中央銀行・佐賀銀行・佐賀共栄銀行・大分銀行・豊和銀行・宮崎銀行・宮崎太陽銀行・南日本銀行)を数える。このうち、福岡中央銀行は歴代頭取に福岡銀行出身者が就任しており、ふくおかFG系列である。実質的には金融グループ傘下行は10行で、単独行は7行となっている。
【表3】は九州地銀の2022年3月期の収益予想表である。
(1)金融グループについて
22年3月期の当期純利益(予想)の1位はふくおかFGで、前期比83億5,300万円増の530億円(同18.7%増)と予想している。シェアは57.9%。
2位は西日本FHで、同54億1,200万円増の235億円(同29.9%増)。シェアは25.7%。3位は九州FGで、同1,200万円減の150億円(同0.1%減)。シェアは16.4%。北九州銀行を傘下に置く山口FGは同10億4,300万円増の260億円(同4.2%増)と予想している。
(2)九州地銀(17行)について
九州地銀17行の22年3月期の当期純利益(予想)は、同127億4,000万円増の1,264億4,500万円(同11.2%増)の見込みだ。
1位は福岡銀行で、同55億8,100万円増の551億円(同11.3%増)。シェアは43.6%。2位は西日本シティ銀行で、同56億6,200万円増の205億円(同38.2%増)。シェアは16.2%としている。上位2行のシェアは49.8%と約5割を占めることになる。
3位はふくおかFG傘下の十八親和銀行で、同59億5,900万円増の91億円(同189.7%増)と大幅増を予想。前期は9位だったが3位となっており、合併の効果が見られる。
4位は九州FG傘下の肥後銀行と鹿児島銀行。肥後銀行は同11億7,700万円減の75億円(同13.6%減)を見込む。鹿児島銀行は同3,400万円増の75億円(同0.5%増)と予想している。どちらも引くに引けない状況となっているようだ。
6位の宮崎銀行以下、前期比マイナスが9行、プラスは3行となっている。下位行は厳しい状況にあることが読み取れる。
(つづく)
【(株)データ・マックス顧問 浜崎 裕治】
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