2024年12月27日( 金 )

耳に残るテーマソング、ラ・ムーの福岡市場開拓進む

記事を保存する

保存した記事はマイページからいつでも閲覧いただけます。

印刷
お問い合わせ
法人情報へ

久留米エリア2店舗体制に

 ディスカウントストア運営の大黒天物産(株)は、22年8月、「ラ・ム-久留米東店」をオープンした。これにより、ラ・ムーは14年7月にオープンした久留米西店と合わせて、久留米エリア2店舗体制となった。

今年8月にオープンしたラ・ムー久留米東店
今年8月にオープンしたラ・ムー久留米東店

 久留米西店の誕生から、約8年越しとなる2店舗目の出店。先行する久留米西店が地域に根付いたことに加えて、市場環境の変化も新規出店の後押しになったのかもしれない。

 たとえば、スーパー業界がコロナ禍の巣ごもり需要を追い風に、盛況を博したことは記憶に新しい。大黒天物産の21年5月期(連結)は売上高2,215億5,100万円、最終利益55億1,800万円を計上し、94億9,200万円の増収、17億8,300万円の増益をはたしている。

 おうち時間の増加とともに、内食の機会が増えたことで、単身・家族世帯ともにスーパーの利用率が向上した格好だ。

 こうした状況のなかで、『大黒様のナポリタン』など、100円台の激安お弁当や惣菜が充実しているラ・ムーは、コロナ禍で家計の見直しを迫られる各家庭にとって新たな選択肢となっている。

90年代ポップスのような店内BGM

 福岡県下において、ラ・ムーは久留米の2店舗のほかに、小倉沼店、若松店、水巻店を営業しており、北九州エリアでも存在感を発揮している。

 ラ・ムーを特徴づけているものとして、お手頃で豊富なお弁当・惣菜のほか、店内BGMとして流れる『ラ・ムー テーマソング』がある。女性シンガーが歌うこの曲の曲調と歌詞は、80年代後半から90年代にかけて日本の音楽市場を席巻した、菊池桃子さんの『Say Yes!』や、岡村孝子さんの『夢をあきらめないで』、ZARDの『負けないで』といった〝応援ソング〟を彷彿とさせ、ラ・ムーの利用客を元気づけてくれる。
 ラ・ムーのテーマソングは、大黒天物産のHP上でダウンロード可能なので、興味のある方は一度聴いてみてはいかがだろうか。

 ラ・ムーのテーマソングに関しては、YouTubeでVチューバーに取り上げられるなど、オンライン上での露出度も高まってきている。他社を圧倒する激安戦略と、市場環境の変化、そして、思いがけない知名度の向上が相乗効果を生み、福岡市場のさらなる開拓が進むのか。大黒天物産が手がけるラ・ムーブランドの動向が注目される。

【代 源太朗】

関連記事