2024年12月22日( 日 )

巨人稲盛和夫氏に学ぶ(7)~人生の師を超えた“生き神様”

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アスカコーポレーション(株)
代表取締役会長 阪 和彦

 京セラを立ち上げ、第二電電創業者を経て日本航空を会長として陣頭指揮して再生させた実績、このような異業種にわたって1兆円を超える企業経営を果たした故人・稲盛和夫氏のような経営者は、日本にはもはや存在しない。「盛和塾」においては全国、全世界の経営者育成に貢献された。今回は、盛和塾福岡で代表世話人を務めるほか、盛和塾の本部理事も務めていたアスカコーポレーション(株)の代表取締役会長・阪和彦氏に、稲盛氏への追悼メッセージをいただいた。

アスカコーポレーション(株) 代表取締役会長 阪 和彦 氏
アスカコーポレーション(株)
代表取締役会長 阪 和彦 氏

    先日突然の訃報に接し、ただ驚くばかりでした…。定期的に状況などをお聞きしており、自宅では白髪のヒゲを生やされて作務衣を着ておられ、仙人みたいな様相で至って健康でした…とのことでしたので、安堵しておりましただけに、訃報の知らせはまさかと思う気持ちとショックで動揺してしまいました。ぽっかりと心に風が吹き抜ける感じです。

 私(元盛和塾塾生)にとっては、かけがえのない人生の師を超えて“生き神様”とさえ慕っておりました。稲盛塾長と出会えていなければ、今ごろ、どこでどうしていたろうと疑心が募るばかりです。

 塾長の教えにただひたむきに向き合い、「人間としての何のためにいきるのか!!」「人としての生き方は!!」「利他の心:相手を思いやる心」で「誰にも負けない努力」で日々研鑽し、「心高め 経営を伸ばす」ことを少しでも実行できるように励んでまいりました。そして、今は名前も変わって「フィロソフィ経営実践塾福岡」となっており、そこで若手の経営者に少しでも稲盛哲学を「世のため、人のために役立てるような経営者をともに育んでおります。

 思い出せば稲盛塾長とは京都時代(約50数年前)よりのご縁があり、京都セラミック時代からお仕事の関係で知り合うことができ、納品時にはめったには見られませんが、作業服姿で腰に手ぬぐいを巻き、汗をいっぱいかきながらお仕事をされている姿を拝見しました。以来、元盛和塾に入塾し、本部理事として国内・海外塾開設にともない下準備で事務局とともに行動をしておりました。

 数え切れない稲盛塾長との思い出は、私の脳裏から消えることはありません…。毎月1回は夢を見させていただいております。今年6月29日(水)朝6時29分に、第26回目の稲盛塾長手術満願祈願祭と稲盛家のお墓掃除を済ませたばかりでした…。

 元盛和塾塾生(国内のみ約9,000名)、売上約32兆円、経常利益2.3兆円、家族・社員含めると約110万人の世界一の勉強会をつくり上げられた稲盛塾長に最大の敬意を表し、少しでも「世のため、人のため」に恩返しのできる塾生として、稲盛哲学を率先垂範していくことをお誓い申し上げて、お別れに接し心よりご冥福をお祈り申し上げまして、追悼の言葉とさせていただきます。合掌…。

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