アートとワインを味わう「山田ゆかり展~Dancing in the Dream~」
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色鮮やかな作品が並ぶ、華やかな空間
現代アート作家・山田ゆかり氏の個展、「山田ゆかり展~Dancing in the Dream~」が11月25日まで東京・西麻布の紹介制ワインバー「RAIN」にて開催されている。山田氏は、人生のきらめく瞬間を切り取り、日常のなかでの「ときめき」を絵画や詩で表現している作家だ。「Dancing in the Dream(夢のなかで踊る)」というコンセプトのように、色鮮やかな作品が並び、華やかな空間となっている。RAINは、普段は会員制であるが、展示期間中は会員以外の方も入場できる。
今回の展覧会の作品はすべて新作で、作品を制作するにあたり、作品を展示するRAINの空間からインスピレーションを得たという。食事やお酒を楽しむ時間の明るい気持ちを描いたいくつもの作品が生まれており、作品を見ながら、楽しい時間を過ごしてほしいという思いが込められている。
店名のRAINの意味である「雨」という言葉から、雨にちなんだ作品「催花雨(さいかう)」「酒涙雨(さいるいう)」が生まれた。「催花雨」は春の開花の呼び水となる雨を表現している。花が開く一歩手前の瞬間を切り取り、「咲きたい」と思う花の気持ちと「咲いてほしい」という雨の気持ちを描いた。「酒涙雨」は、七夕の織姫と彦星が会えなかったときに流した涙を表現している。ずっと想い続けるなか、会えたときの喜びはきっとひとしおだろう。
同じ事柄を表現する言葉でも、その状態や濃淡によって多くの言葉がある日本語。山田氏は、その響きを大切にして作品のタイトルとなる言葉を選んでおり、その言葉遣いもまた作品の味わいを深めている。
お酒をイメージした作品も展示
ワインバーにちなんだお酒をテーマにした作品も、賑やかな空間を鮮やかに飾っている。ワインのブドウの味や香りを表現した作品が「Merlot」「Pinot Noir」だ。赤ワインの味わい深さが赤の色合いで描かれている。オレンジの風味のカクテルをイメージした「Paradise」「Golden Dream」は、食事の場の楽しい雰囲気が感じられる。
店内には多くの作品が展示されており、お酒を飲んで食事や話を楽しみながら、ゆっくりと作品を鑑賞できるのもいいところだ。また、これから訪れる冬に向けて、この季節だからこそ感じる日常のときめきを描いた、「雪」をテーマにした作品も展示されている。
食とワインが織りなす「アート」
RAINは、今回の展覧会の会期中は山田ゆかり展限定コースとなっている。季節の素材を使ったお料理は目で見ても味わっても楽しめる工夫があり、選りすぐりのワインのセレクトとともに食が織りなす「アート」の奥深さを感じる。また、陶芸家の片瀬和宏氏が制作した器も、シンプルでありながら食事の味わいが深まる作品だ。
山田氏は「人は今まで見たことのないものを見たとき、心のときめきを感じます。作品を見る人に新しいときめきを届けたいという思いから、今までのコンセプトを大切にしながらも新しい表現やテーマにも挑戦していきたいと感じています」と語る。そんな思いが込められた作品を見ていると、身近な日常を色鮮やかに感じるアートの力の大きさが実感される。
■EVENT INFORMATION■
山田ゆかり展~Dancing in the Dream~<日時>
10月25日~11月25日
(午後5時30分~午前1時(L.O.)、日曜定休)
<会場>
「RAIN」
(東京都港区西麻布2-25−32 ブレスビル B1F)
<コース>
ライトコース 8,800円、フルコース 13,200円※予約は席数の関係上、平日3日前までに
03-5962-7950にて、受け付けている。▼関連リンク
「山田ゆかり展 ~ Dancing in the Dream ~」【石井 ゆかり】
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