九電、8年ぶりの最終赤字、西部ガスは増収増益 9月中間
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九電 燃料価格高騰、原発稼働減が響く
九州電力(株)(福岡市中央区)は10月31日、2022年9月中間連結決算を発表した。売上高は1兆106億8,200万円(前年同期比31.0%増)、営業損益は756億9,900万円の赤字(前年同期は764億9,500万円の黒字)、経常損益は778億6,100万円の赤字(同657億4,500万円の黒字)、純損益は476億7,600万円の赤字(同453億7,200万円の黒字)だった。中間期としては8年ぶりの赤字となる。
ハウステンボス株の売却による特別利益112億8,000万円を計上したものの、燃料価格の高騰や、原子力発電所の稼働減などが影響した。22年度の連結業績の見通しについては、ロシア・ウクライナ情勢による燃料価格の動向や、為替の変動が不透明だとして前期に続いて「未定」としている。
西部ガスHD 売上高、最終利益過去最高
西部ガスホールディングス(HD)(株)(福岡市博多区)も同日、22年9月中間連結決算を発表した。売上高は1,126億4,200万円(前年同期比21.7%増)、営業利益は4億700万円の黒字(前年同期は6億600万円の赤字)、経常利益は13億円の黒字(同2億9,300万円の赤字)、純利益は71億9,200万円の黒字(同1億8,400万円の黒字)だった。売上高、最終利益ともに中間期としては過去最高。ハウステンボス株売却が利益を大幅に押し上げるかたちとなったが、主力のガス事業は、原油価格の上昇や円安の影響で21億1,600万円の赤字だった。
(株)エイチ・アイ・エス(HIS)(東京都港区)は9月30日、ハウステンボスの全株式を香港の投資会社「PAG」に666億円で売却し、九電や西部ガスHDなど地元企業5社の持ち株も買い取ったうえで売却している。
西部ガスHDは、ハウステンボス株すべて(300万株)を売却し、84億6,000万円の特別利益を計上しており、これが過去最高の最終利益計上の要因となった。ハウステンボス売却がおよぼす影響がいかに大きかったかが、西部ガスHDの中間決算の結果からも見て取ることができる。
【新貝 竜也】
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