ハロウィーンの大惨事、ソウルで150人超が死亡(後)
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日韓ビジネスコンサルタント
劉 明鎬 氏ハロウィーンとは
ハロウィーン(Helloween)は、11月1日にキリスト教の諸聖人に祈りを捧げる祝日「諸聖人の日」「万聖節」(All Hallo)の前夜祭(All Hallo Eve)という意味で、ヨーロッパで発祥したお祭りである。
秋の収穫を感謝し、祝うとともに、先祖の霊のお迎えや、悪霊を追い払うお祭りで、古代ケルト人が行っていたお祭りに由来しているとされる。古代ケルトの暦では、11月1日が新年とされ、大晦日にあたる10月31日の夜に先祖の霊が戻ってくると信じられていた。しかし、先祖の霊だけでなく、悪霊も一緒にやってきて、作物に悪い影響を与えたり、子どもをさらったりするなど、人間たちに悪いことをすると思われていたようだ。
そこで、このような悪霊から身を守るために人々は仮面や仮装を行うようになった。魔女、ゴースト、ゾンビ、ドラキュラ、ガイコツ、黒猫、狼男、フランケンシュタインといった恐ろしい怪物や怖いものに仮装するのが普通だが、近年はハロウィーンをもっと楽しむために、多彩な仮装をするようになった。
2000年代になってハロウィーンは韓国の幼稚園、小学校などで急速に普及し始めた。さらにテーマパークであるエバーランドやロッテワールド、それからクラブなどで、パーティーが開かれるようになり、定着していった。そのような状況下、今回の事故が発生した。
レゴランド問題で債権市場も急速に冷え込む
韓国の江原道に「レゴランド」という遊園地がある。このレゴランドの工事期間が予想外に延びたことから、債権を発行してその費用に充てることになった。しかし、2,050億ウォン規模の債務に対して、江原道の知事は保証履行を拒否し、債権が不渡り処理された。
韓国の地方自治体の債権は格付けが高く、今までは、とても安全な債権とされてきた。しかし、江原道が債務保証していたレゴランドの債権がデフォルト(債務不履行)に陥ったことで、債権市場全体に悪影響を与え、韓国経済全体に不安が高まっている。もちろん資金繰りに詰まったというより、前政権に対する嫌がらせで債務不履行をして嚇すつもりだったようだが、結果は深刻な資金市場の委縮へとつながり、大きな波紋を投げかけている。
債権市場への衝撃だけでなく、建設会社の連鎖倒産、優良企業の資金繰り悪化など影響が広がっている。こうした経緯を経て、江原道では2,050億ウォンの債務を返済すると発表したが、時すでに遅しで、与党はこの事態を収拾するため、50兆ウォンの資金を投じざるを得なくなっている。
インフレや原材料高騰のなかで、韓国経済は苦境に立たされている。今回のレゴランド問題は韓国経済危機のトリガーになるのではないかと産業界は戦々恐々している。新政権が就任して1年もたたないうちに、150人超の被害者が出る事故や、レゴランド問題が発生した。それらの処理次第で、新政権はとても厳しい局面を迎えるかもしれない。
(了)
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