福岡地区生コン協組、「サカヒラさんをトップに」(1)
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福岡地区の生コンアウトサイダーの1社である、(株)エフ・エム・シー(本社:筑紫郡那珂川町、藤田以和彦代表)が要所の東区箱崎ふ頭に製造工場を建設、本格稼働が目前となっている。元々、同社は「業界のための実験」という意義で生コンの製造をスタートした。コンパクト型の工場─従来の生コン工場の設備投資・敷地とも半分のコストで実現するモデルを構築。生産効率を高め、最適なコストで良質な生コンを供給し、着実に成果をあげている。
中性固化改良工法を通じたエコロジーエンジニアリングの国内第一人者で、生コンのプロフェッショナルとして業界でも一目置かれる藤田以和彦代表が、福岡地区の生コン市場の中心部に本格的に進出することで、福岡地区生コンクリート協同組合内のメンバーの中には、今後の動向に不安視する声をあげているようだ。「出荷量が減少傾向の中、さらに競合が激しくなり工場運営がタイトになる」と異口同音に聞かれる。同社と同組合側と組合への加入について協議している模様だが、今後については不透明である。
福岡地区の有力なアウトサイダーは、福岡西部地区に旭コンクリート工業(有)(本社:福岡県糸島市、旭環治代表)と(株)古賀物産(コガ生コン福岡工場、福岡県糸島市、古賀政博代表)、筑紫野市に(株)環境施設(田中直継代表)そして飯塚市の(株)サカヒラ(代表:坂平忠一氏、坂平隆司氏)が陣を張る。各社、各地域において営業を展開。あるアウトサイダーは、「コガ生コンはわからないが、アウトサイダー各社それぞれのテリトリーを尊重しながら営業をしている。地域的に自社では行けない時は、こちらからその近隣のアウトサイダーに依頼する場合も、逆のパターンもある。ある種共存共栄している」と営業活動について述べている。
続けて、「サカヒラさんは昨年(2014年)の10月に忠一さんが会長に、ご子息の隆司さんが社長に、それぞれ就任した。今までのような屈強な営業手法でなく、穏健な路線の印象がある」と述べる。(株)サカヒラは、前述した通り14年10月に経営体制を変えた。商号変更とともに忠一氏が代表権のある会長に、常務であった隆司氏が社長に就任した。忠一氏は今後も同社の会長としてその豪腕を発揮すると同時に、隆司氏へ事業の承継を着実に行っていく鮮明な姿勢が表れている。
「数年前から、生コンの事業については、隆司さんに徹底して教え込んでいると聞いている。営業でも忠一氏とともに同行する場面も見られた」(生コン関係者)と、今後を見据えた準備を、同社は着々と進めていたのである。(つづく)
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