安保法案強行政界再編の対立軸は原発・憲法・TPP
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政治経済学者の植草一秀氏が7月14日、安保法案強行採決によって安倍政権は終焉すると指摘し、「政界再編の対立軸は、原発、憲法、TPPだ」と述べた。自身のブログとメールマガジンの記事で述べたもの。植草氏は同記事で、TPPとは、米国が日本の諸制度、諸規制の根こそぎ改変を狙ったもので、農業、医療、労働の各分野でもたらす影響を告発している。NETIBでは、同記事の一部を抜粋して紹介する。
戦争法案=安保法案を強行採決するなら、安倍政権は直ちに終焉することになるだろう。
理由は二つ。
第一は、安倍政権がいま強行しようとしていることが「憲法破壊行為」であること。「憲法破壊」は「立憲政治」そのものの破壊である。「憲法」は国の基本法である。すべての政治的行為は、この憲法に基づいて行われる。これが「立憲政治」「立憲主義」である。その憲法を、正当な手続きを経ずに改変することを「憲法破壊行為」と呼ぶ。
このような行為に及ぶ政治権力の存続は認められない。第二は、この憲法破壊の安倍政権の姿勢を、圧倒的多数の主権者国民が否定していることだ。安保法制について、説明は十分か、集団的自衛権の行使は認められるか、安保法制に賛成か、の問いが投げかけられている。主権者国民の意思は、これらのすべてに対して、明白なNOである。
したがって、安倍政権が安保法制を強行制定することに、理はまるでない。強行制定に突き進めば、必ず安倍政権は崩壊することになるだろう。主権者はいまこそ立ち上がり、主権者としての権限を行使しなければならない。立ち上がり、政治権力の横暴を、力で阻止しなければならないのだ。55年前の安保改定のとき、日本の主権者が立ち上がった。そして、岸信介内閣を打倒した。岸内閣は安保改定を強行したが、今回は憲法破壊を認めてはならない。憲法破壊を阻止し、そして、安倍晋三内閣を打倒する。これが課題である。
国会では戦争法案の成立に向けての動きが加速している。主権者は、どの政治勢力が戦争法案の可決に間接的な協力をしているのかを見定める必要がある。
限りなく黒に近いグレーの存在が維新と民主である。米国が描く日本の政界再編は、自公と第二自公による二大政党体制だ。自公に対立すると見せかける第二自公の創設が米国の狙いである。「対立すると見せかける」というのは、「対立するように見せながら、根幹のところでは対立しない」という意味だ。
野党再編がこれからのテーマになるが、米国が画策するのは、民主と維新の連合による第二自公勢力の創設である。
この勢力の特徴は
1.集団的自衛権行使容認
2.TPP参加容認
3.原発稼働容認
である。
だから、民主と維新が主導する野党再編の進行を阻止しなければならない。再編されるべき真の対抗勢力は
1.集団的自衛権行使阻止
2.TPP参加阻止
3.原発再稼働阻止
を明確に掲げる勢力でなければならない。
この勢力こそ、自公に対峙する第二勢力とならねばならないのだ。※続きは、メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」第1192号「政界再編の対立軸は原発・憲法・TPP」で。
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