アップル、業績好調なのに株価急落
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アップルの2015年第2四半期の出荷台数は前年同期比で33%増加したことが明らかになった。純利益も第2四半期の中では歴代最高を記録するほどの伸びを示した。しかし、アップルはこのような業績好調にもかかわらず、NY市場で22日株価が急落し、1日で時価総額の約4兆円(320億ドル)も吹き飛んでしまった。
その原因としては、去年の9月から発売してきたiPhone6の出荷台数が第1四半期に比べて減少し、市場の予想に届かなかったことだ。それに4月にアップルウォッチを発売しているが、市場の反応はイマイチで、まだ生活に変化を与えるような情況には程遠いことなどが影響しているようだ。
アップルの出荷台数は、14年第4四半期に首位のサムスンにわずか60万台の差で迫ったが、15年第1四半期に再びサムスンはアップルを引き離し、第2四半期でもその差はもっと広がった。サムスンは出荷台数とシェアは落としたものの、世界首位の座をキープし、出荷台数においては、アップルとの差を広げていて、今年の下半期にサムスンとアップルの真剣勝負が予想される。
アップルの第2四半期の売上高は、496億500万ドルで、前年同期比33%増加したと業績発表をした。純利益は107億ドルで前年同期比38%の増加になっている。第2四半期に出荷されたiPhoneは約4750万台で、前年同期の出荷台数より33%増加している。ちなみに、iPhoneの売上高はアップルの全体売上高の63%を占めている。今回もアップルの好業績に貢献したのは中国市場である。アップルの中国市場での売上高は前年同期比123%増加している。
アップルの第2四半期は前年同期比では好業績ではあることは間違いないが、第1四半期と比較した際には違った側面が見えてくる。要するに、なぜ市場はアップルに失望し、株価が暴落したのかが見えてくる。3月から6月までの業績は、今年の1月から3月までの業績と比較すると、売上高では14%、それから純利益では21%減少している。iPhoneの出荷台数においても、第一四半期の6,117万台に比べると1,300万台も少なく、市場の予想値である5,000万台も下回ったことがアナリストを失望させた。
前年同期比で好業績に見えているが、この数字をもっと吟味してみると、去年の第2四半期の業績は2009年第四半期以降2番目に悪い業績であったことが影響している。去年の第2四半期があまりにも悪かったために、業績がよくなったように錯覚を起こしているが、市場では出荷台数が減ったことをもっと重く見ているようだ。アップルの快進撃はもうそろそろ終わるのではないかと言う観測をしている向きもある。その反面、サムソンは14年第3四半期にシェアの急激な減少を経験したものの、ギャラクシーS6hシリーズを投入し、V字回復に成功しているし、ギャラクシーノート5を予定よりも出荷を1カ月早めてアップルとの格差をもっと広げようとしている。
今年の下半期はスマホ戦争の正念場になりそうだ。
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