2024年12月22日( 日 )

「IoT天国」福岡市で注目のODM企業

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(株)ブレイブリッジ

braveridge IoT(Internet of Things=モノのインターネット)という言葉が注目を集めている。IoTの開発・実用化のためには「通信」は重要なファクターで、スマートフォン(以下、スマホ)とブルートゥースなどで連動させたサービスがIoTのトレンドとなっている。たとえば、デンソーがアプリを手がける「KKP(くるくるピ)」は、車のハンドルに小型のデバイスを設置し、運転中のスマホ操作を安全に行うことができるというものだが、サービス事業者自身が機器を開発・製造するケースは少なく、製造業者へ発注することとなる。

 大手家電メーカーを退職後、シンガポールや中国で起業したものの「メイドインジャパンにこだわりたかった」吉田剛社長と小橋泰成副社長によりのあらためて2004年に日本で設立された(株)Braveridge(ブレイブリッジ)。同社は、BluetoothLowEnergy(ブルートゥースローエナジー)技術・電源開発技術を軸にODM・OEMを手がけ、設計から製造・組立まで一貫する製造会社で、これまでODM・OEMを中心に「くまモンライトニングケーブル」(Apple認証取得)や車のシガーソケットでスマホを充電できる急速充電器などの自社製品の企画製造販売を手がけてきた。同社の強みは高い量産技術力だ。前述の「KKP 」でもデザイン・設計・製造を担うなど、IoTの隆盛により同社への設計依頼は増加。しかし、現状ではその発注者の多くが東京や大阪のスタートアップだという。
 行政の後押しもあり起業家の置かれる環境は好転している福岡市は、無線通信を使った情報機器の実験・開発に関する電波法の規制が緩和される見通しとなるなど、注目を集めるIoTベンチャーには順風が吹いている。福岡に本社を置き、スタートアップの発注にも柔軟に対応する同社の役割は、重要度を増していくだろう。

【永上 隼人】

<COMPANY INFORMATION>
(株)ブレイブリッジ
代 表:吉田 剛
所 在:福岡市西区周船寺3-27-2
TEL:092-834-5789
URL:http://www.braveridge.com/index.html

 

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