北朝鮮が突然「標準時」を変更
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北朝鮮は、光復(日本植民地支配からの解放)節の8月15日から、「標準時を今より30分遅くする」と発表した。これまで北朝鮮は、日本、韓国と同じ標準時を採用(グリニッジ基準+9時間)してきたが、突然の変更表明となった。北朝鮮の通信社は「国際標準時+8時間30分を『平壌時間』に命名する」と報じた。
この動きに対し、韓国人事情通は「金正恩氏は、これまでの指導者との差別化を図り、『歴史に名を残したい』と躍起になっている。当初国民は金正日氏の死去で、これでようやく北朝鮮がまともになるのではないかとの期待感が膨らんだが、それとは完全に逆行した。金正恩氏の今後の方向性と目的が把握できない」と不信感を口にした。
韓国政府は、北朝鮮の突然の表明に対し、「相互の同質性と連携の回復を図る過程のなかで、北朝鮮側が一方的に標準時を変更したのは遺憾だ。今後、北朝鮮は、南北交流のみならず標準時をはじめとする南北の『標準』に関する問題について協議すべきだ」と表明した。パククネ大統領も「いかなる事前協議や通知もなく標準時変更を発表したのは遺憾だ」と批判した。
北朝鮮事情に詳しい韓国人ジャーナリストは「北朝鮮は、韓国に対抗して南北側の共通の『標準』を崩しにかかっている。金正恩氏の過激な性格から、北朝鮮は、今後『ハングル』から変えたり言語を新たに作ったりという『奇策』を打つことで韓国を刺激する可能性もある。韓国側も踏み込みたい部分ではあるが『内政干渉』になるので、出るに出られない状況だ」と。今後を不安視している。
【杉本 尚丈】
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