【福岡IR特別連載115】ますます評価される福岡IR誘致開発
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9日、東京新聞などが、記者会見において松野官房長官が、本件IRにおける大阪と長崎案件の政府承認について、現在の進捗状況を説明したと報じている。
内容は、大阪IRについては候補地(埋め立て地)の新たな土壌汚染問題が解決されていないこと、長崎IRについては、国内企業はなく、海外からの投資資金に依存している計画の実現性に疑問があることなどで、両者共にさらなる調査と検討を要し、いまだ、その可否について明確な期限を設ける訳にはいかないというものだ。
筆者の推測ではあるが、実の所、両者の結論はすでに出ているものの、現在の政治状況、すなわち岸田政権の支持率の低さ、ならびにコロナ再感染拡大問題(第8波)など、さらには、来年度早々に行われる「統一地方選挙」を見据えたタイミングを測っての先延ばしだと思慮している。
今年4月末が、本件IRの国への申請締切日だが、その後、8カ月経っても専門家による審議が行われており、いまだ結論が出ないなど、現政府の方便に過ぎないものだと確信している。そんなに難しい判断ではないはずである。
安倍政権から菅政権、これを継承した現在の岸田政権がこの体たらくで、当初の全国3カ所の予定が、大阪IRの1カ所しか条件をクリアできていない状況である(土壌汚染対策はあっても)。一方、長崎IRは、誰が見ても超お粗末な案件であり、日米経済安全保障、中国企業のハウステンボス買収、市民からの公金支出訴訟も重なり、話にもならない。従って、最大のポイントは来年の「統一地方選挙」であり、その後、追加募集も併せて発表するものとみられる。
圧倒的有利な、民間先行の福岡IRプロジェクト
前回、福岡IRのオフィシャルウェブサイトが開設されたと報じた。
民間組織先行の福岡市在住の若者たちによる、本当に見事なサイトで、本来なら福岡市行政が作成すべき代物を、熱意と努力を注ぎ込んでつくり上げている。同サイトは大変シンプルでわかりやすく、すべてのジャンルにおいて起承転結があり、見る者にとって楽しく、未来に向けて、大きな期待を抱かせる内容のすばらしいものだ。まだ、見られていない方は、ぜひともご覧になっていただきたい。
筆者は、すべてにおいて是々非々で解説しているが、これだけのものをつくるには、それだけの時間と忍耐と費用が掛かり、その姿勢には強い胆力を感じており、敬意を表する次第である。
さらに、当該地である通称「海の中道」は国土交通省の管理下にある国有地だ。埋め立て地でもなく、都市圏にある広大で、風光明媚な自然豊かな場所である。また、近隣地元住民の代表者は地元商工会の会長であり、公民館長。また「僕の街にはアメリカがあったの会」会長が、本件IR誘致促進会会長でもある。一部の反対派はいるものの、国際的には高い評価を受けるすばらしい候補地なのだ。
ちなみに福岡IRのコンセプトは、当該地の歴史的遺産から来る「古き良きアメリカ」。戦後間もないころ、当該地は米軍基地であり、一世を風靡したマリリン・モンローとメジャーリーグのジョー・ディマジオの新婚旅行の地でもある。地域性とそのコンセプトが最高にマッチしている。こんな候補地は全国どこにも無かったのだ。
現在の米国老舗の投資企業は、これらの時代背景をたくさん取り込んだコンセプトを掲げている。まさに世界一のアメリカのエンターテインメントを代表する今後のMICE施設を含む統合型施設開発の候補者なのである。
特筆すべきは、これらの巨額な経済効果は元より、その雇用効果はたくさんの若い人たちにとって、大変なチャンスで、米国基準の高い賃金水準が大きなインパクトを与えている。
大阪IRや、長崎IRは、すべて管轄行政府による事前準備作業(IR関連法)であるが、福岡IRの場合は、前述したように民間先行という珍しいかたちでの事前準備作業がすでに整っている。彼らの諸問題と比較して、これだけすばらしい条件の候補地はほかに類を見ない!民間組織だからこそなせる業である。
従って、近いうちに福岡市行政が正式な候補地として立候補するとなれば、この米国企業以外にもたくさんの国内外投資開発企業の参加が見込まれ、前政権が掲げた目標に一番近いかたちのものができるだろう。また、熾烈な切磋琢磨の争いとなることだろう。誠に、すばらしいことではないか!
金銭的リスクのない外国企業からの巨額な投資案件プロジェクトが、我々の郷土福岡都市圏に的を絞って、この巨大なアジア市場(近い将来はインターネット売上が大半を占める)のゲートウェイに位置する、地勢学的有利なこの地に、彼らの資金で積極的に開発したいとラブコールを出しているのだ。
さらに、土地も交通インフラもすでに充足している当地に惚れて、彼ら自身の正式な意志表示までしているのに、福岡市行政、市議会、財界人たちは何を躊躇するのか!ぜひとも、各関係者には、彼ら若者たちの努力を高く評価し、本件の実現に速やかに邁進してもらいたい。
前述のように、ギャンブル依存性を理由に反対する一部の人たちは、これらデジタルビジネスの将来に無知なばかりか、頑なに、受け入れようとはしないのだ。以前も解説したが、現在はインターネット上でのギャンブルはスポーツ・ベッティングなど、我が国においても若い人たちの間では、すでに広く行われている。現実と仮想空間に垣根はなく、福岡IRが開発されても、その利用者は福岡都市圏に限らず、アジア全体、世界の市場が相手なのだ。
従って、これら反対意見は辻褄があわず、完全にずれている。現在も、シンガポールやマカオのカジノゲームは、簡単にネットでプレイ可能なのだ。
この国が多少遅れてはいるものの、これら世界のインターネットビジネスの流れは、近い将来、当たり前のこととなっていくのである。そのアジアの中心に福岡があるという誘致開発プロジェクト計画なのだ。ぜひ、知らないことは若い人に聞いて勉強してほしいと願うばかりである。
【青木 義彦】
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