九州地銀の2023年第3四半期(12月期)決算を検証(3)
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【表】は、九州地銀17行(含むFG・FH)の23年3月期第3四半期(22年12月期)の預貸金残高順位表および預貸率表である。
(1)金融グループの預貸金残高順位表について
◆貸出金残高トップはふくおかFG(傘下3行)。前年同期比8,455円増の17兆1,369億円(+5.0%)で、預金は20兆8,476億円。預貸率は84.6%。
・2位は西日本FH(傘下2行)。同+5,646億円の8兆3,836億円(同+7.0%)。預金は9兆9,029億円。預貸率は86.2%。
・3位は九州FGで同+6,227億円増の8兆114億円(同+8.0%)。預金は10兆114億円。預貸率は83.7%。
・参考の北九州銀行を傘下に置く山口FGは、同+2,616億増円の8兆3,098億円(2.3%)。預金は10兆114億円。預貸率は83.1%(2)九州地銀17行の預貸金残高順位表について
<貸出金残高について>
◆貸出金残高トップは福岡銀行で、同1,560億円増の11兆1,892億円(同+1.4%)。
・2位は西日本シティ銀行で、同655億円増の8兆2,839億円(同+0.8%)。
・3位は肥後銀行で、同1,512億円増の3兆9,713億円(同+4.0%)。十八親和銀行を抜いて3位になっている。
・4位は十八親和銀行で、同▲2,318億円の3兆9,295億円(同-5.6%)。4兆円割れ。
・5位は鹿児島銀行で、同644億円増の3兆8,685億円(同+1.7%)。グループの肥後銀行との差は拡大している。
・6位は宮崎銀行で同828億円増の2兆2,299億円(同+3.9%)。
・7位は佐賀銀行で同222億円増の1兆9,989億円(同+1.1%)。
・8位は大分銀行で同1,041億円増の1兆9,790億円(同+2.7%)。宮崎銀行に迫っている。
・9位は熊本銀行で同78億円増の1兆8,111億円(同+0.4%)。競合する肥後銀行との差は拡大している。
・10位は北九州銀行で同345億円増の1兆2,761億円(同+2.8%)。
・11位は南日本銀行で同9億円増の5,918億円(同+0.2%)。同行から1兆円以下の銀行。
・12位は筑邦銀行で同17億円増の5,382億円(同+0.3%)。
・13位は宮崎太陽銀行で同100億円増の5,278億円(同+1.9%)。
・14位は福岡中央銀行で同▲12億円の4,271億円(同-0.3%)。
・15位は豊和銀行で同149億円増の4,144億円(同+4.2%)。
・16位は長崎銀行で同133億円増の2,772億円(同+5.7%)。
・17位は佐賀共栄銀行で同11億円増の1,986億円(同+0.6%)。<まとめ>
九州地銀17行の貸出金残高は43兆5,235億円。そのうち、ふくおかFG傘下3行の合計は16兆9,376億円でシェアは38.9%。西日本FH傘下2行の合計は8兆5,661億円でシェアは19.7%。九州FG傘下2行の合計は7兆8,398億円でシェアは18.0%。3金融グループ傘下7行の合計は33兆3,385億円でシェア合計は76.6%となっている。また、九州地銀17行の総預金残高は54兆6,945億円。そのうち、ふくおかFG傘下3行の合計は20兆3,567億円でシェアは38.9%。西日本FH傘下2行の合計は10兆931億円でシェアは18.5%。九州FG傘下2行の合計は10兆638億円でシェアは18.4%。3金融グループ7行の合計は40兆5,136億円でシェア合計は74.1%となっている。
3金融グループ7行の貸出金のシェアは76.6%。総預金のシェアは74.1%を占めている。新型コロナウイルスの感染の影響を受けて、貸出金は前年比1.1%の微増となっている。今は、「金融グループに属さずに、単独で生き残れる経営環境は厳しい」状況にあるようだ。
(了)
【(株)データ・マックス顧問 浜崎 裕治】
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