【倒産】ウエスト電力（東京）が特別清算申請へ　大牟田市が訴訟中

特別清算へ　複数自治体が損害賠償請求で訴訟

　（株）ウエストホールディングス（東証スタンダード、広島市）は28日、子会社の（株）ウエスト電力（資本金5,000万円、東京都千代田区丸の内1-6-5、代表・中村公俊）について、東京地裁へ特別清算を申請することを発表した。

　2014年9月に設立された新電力会社で、（株）ウエストホールディングスの連結子会社。一般企業や地方自治体などへ電力を供給していた。

　しかし、市場の電力価格高騰によって、仕入価格が販売価格を上回る逆ザヤ状況により急激に収益を圧迫。そうした状況を受け22年3月に電力小売事業からの撤退を表明しており、同年6月末日をもって電力の供給終了した。これに対して複数の地方自治体が、接続供給契約の突然の打ち切りは違法だとして損害賠償請求訴訟を提起していた。このうち大牟田市は、同社に対して4,322万円の賠償を求めており、その判決が本年5月12日に予定されている。

　22年8月期の決算で同社は債務超過へ転落。今回の解散・特別清算に至る。

　負債総額は約26億円弱だが、今後、変動する可能性がある。

大株主および持株比率：（株）ウエストホールディングス（100％）