2024年11月22日( 金 )

超一流のプロ集団を志して半世紀 新たな時代へ向け、社内体制も強化

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三共電気(株)

強固な地盤と長年の信頼で
コロナ禍でも過去最高の売上を更新

三共電気(株) 木原和秀社長
三共電気(株)
木原 和秀 社長

    半世紀にわたり、福岡の地で電気設備資材卸業を営む三共電気(株)。先代の出口守氏が1975年に「三共電気商会」を創業、その後、有限会社への改組、86年には株式会社化して、現在に至る。現社長・木原和英氏は、同社の生え抜きの人材。営業畑を歩み、要職を歴任、2013年に社長に就任した。

 同社の業務内容は、電気設備資材の総合卸、空調機器販売や設計施設・保守管理に加え、ビルや住宅などの設備機器、一般家庭用の業務電化製品、工作機器や電動工具、OA機器・電話・情報機器の販売など多岐にわたる。取り扱う電材製品は、4万種類を超え、取引先は、大手メーカーや地場企業など、1,000社以上に上る。業歴の長さや取り扱う数字を見ても明らかなように、地場の電気設備卸業としては、業界トップクラスの企業といえる。同社の強みは、電気設備も、空調機器も、大手も、地場も、どれか一部に偏ることなく、それぞれが同じぐらいの売上規模だという。時代の流れに左右されない、強固な地盤を築き上げているのが特徴だ。

 同社は2015年に沖縄に事務所を構えた。コロナ前の沖縄はインバウンド景気でさまざまな施設が建設ラッシュとなっていた。これまでも同社は沖縄関連の取引先も多かったこともあり、本格的に事務所を開設しようと勝負に出た。木原氏によると、「最初はまったく相手にしてもらえませんでしたが、ようやく沖縄県民以外でも受け入れてくれるようになりました。ただ、沖縄自体がコロナの影響を相当受けており、沖縄での事業はようやく持ち直しつつあるという感じです」とのこと。

 同社の社是に、「プロにも一流、二流、三流、めざせ超一流」というものがある。木原氏に意味を問うと、「社員全員が超一流のプロ集団を目指すことで、お客さまの満足度を上げられるのです」と教えてくれた。

 そんな同社だが、コロナ禍でも業績は順調だった。木原氏は、「資材の高騰などの影響は多少ありましたが、福岡エリアの建設業界自体が元気なこともあり、うちの業界もコロナ禍でも割と堅調なところが多かったと思います」と話す。

自主開催の展示会を定期的に開催
自主開催の展示会を定期的に開催

    同社は、取引先を招いての展示会を定期的に行い、売上を伸ばしてきた。コロナ禍では、密にならないように、自社の敷地内で規模を縮小して開催したり、近隣の量販店とコラボして同時にイベントを行ったりと工夫を凝らした展示会を実施し、直近では、過去最高の68億円を売り上げている。

内部体制マネジメントを拡充し、
社員に喜ばれる社内環境を整備

 同社には今春8人の新人が入社した。そのうち新卒は4人で、最近では珍しく大卒の若者が入社した。一昨年まで同社は完全週休2日制になっておらず、高卒新人の採用にも苦戦していた経緯がある。木原氏は「業界全体が土曜日に勤務するのが当たり前となっていて、なかなか昔の風習を変えられませんでした。なので、自分が業界組合の話し合いに参加した際、業界で足並みをそろえて完全週休2日制を取り入れるよう提案しました。今の時代に合わせていくことで、若者が入ってきて、業界全体の浮揚につながると思いました」と話す。

 その甲斐あって、業界全体も徐々に完全週休2日制を導入し始めている。同社も22年から完全週休2日制に移行し、そのことが奏功してか、今年は8人採用することができたという。木原氏は「この規模になってようやく内部体制のマネジメントにも注力できるようになってきました。これまでは管理部門の仕事が手薄だったこともありましたが、昨秋に入社した同業者OBをシステム管理室の室長に抜擢しました」と話す。これにより、あらゆる経費や無駄を省くことができ、結果として会社の利益の追求に貢献できているという。

軟式野球チーム「SDパワーズ」
軟式野球チーム「SDパワーズ」

    また、同社は軟式野球チームをもっている。「昨年はコロナの影響であまり活動はできませんでしたが、現在も20人程度が元気に活動しています。1部リーグで優勝したこともあります。野球チームがあるからという理由で、若い社員が応募してきてくれることもあり、求人にも一役買っています」と、木原氏は話す。

創業50周年に向けた節目の年
芯のある若者を求めていく

本社外観
本社外観

    同社は来年も3~4人の新人を採用する計画だ。木原氏は「今年も我が強い若者が入社してきてくれました。芯が強い若者が来ることは、業界全体にとっても良いこと。元気で信念をもった人に、ぜひうちの門を叩いてほしいですね」と話す。今年8人が入社したこともあり、同社は80人規模になった。平均年齢は40歳前後で、10年以上勤務している者が半数を超える。20年以上勤務する者も多いという。それだけ社風が良く、居心地が良い環境がうかがえる。「働き方改革もあり、休日出勤や残業が当たり前というのはもう通用しません。これまで以上に職場環境の整備には力を入れていきたい」と木原氏は話す。

 来年に向けての抱負をうかがうと、「来期が創業50周年なので、今年は地固めの年。コロナでできなかった忘年会や社員旅行もぜひ今年は実施したいです。来年は節目の年なので、もっと大きなことをやりたいです」とのこと。

 同社は50周年に向けて、大規模な展示会を計画しているという。「今まで支えてくださったお客さまに感謝を込めた一大イベントしたいです」と話している。


<COMPANY INFORMATION> 
代 表:木原 和英
所在地:福岡市西区福重1-14-25
設 立:1976年6月
資本金:7,200万円
TEL:092-883-8588
URL:http://www.sdkk.jp

<RECRUIT> 
募集職種:総合職
応募資格:高卒
採用実績:2022年度/8人
採用予定:3人程度
問合せ先:092-883-8588
採用担当:総務部
URL :http://www.sdkk.jp/recruit/index.html


<プロフィール> 
木原 和英
(きはら・かずひで)
1968年2月生まれ、福岡市出身。87年に三共電気(株)に入社。その後、2004年に南営業所所長兼営業本部長、03年5月に取締役営業部長、10年7月に取締役常務を経て、13年7月に取締役社長に就任。趣味はゴルフ。

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