2024年11月26日( 火 )

宏池会元会長・古賀誠氏が期待する林芳正元外相を官房長官起用へ

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 第212臨時国会は13日午後、閉幕する。立憲民主党は安倍派など自民党派閥の政治資金パーティー券裏金化疑惑を踏まえ、内閣不信任決議案を衆議院に提出した。日本維新の会や共産党は賛成する方針だ。

 不信任案は衆議院本会議で採決され、与党などの反対多数で否決される見通しだが、パーティー券問題は安倍派が中心であるため、当初、岸田首相は安倍派の政務三役(大臣・副大臣・政務官)15人全員を交代させる方向で考えていたが、一転、安倍派一掃は見送りとなった。

 「誰のおかげで総理になれたと思っているのか」など安倍派を中心に自民党内の反発が強く、支持基盤が強くない岸田政権が瓦解しかねないとして、一転、閣僚4人と副大臣5人を交代させるが、政務官の一律の交代は求めない方向とみられる。

 最大の焦点は松野博一官房長官の後任人事だが、いつ政権が終わるかわからない泥船内閣の閣僚になりたいと考える自民党議員は少ない。官房長官は、総理大臣の女房役と呼ばれ、総理と二人三脚で政権運営を行う要職である。

 通常なら、入閣を打診されれば喜んで受諾するであろう政治家も、政治資金や旧統一教会との接点などについてマスコミの集中砲火を浴びかねない状況のなか、入閣待機組であっても尻込みしている。

 そうしたなかで、岸田首相にとって派閥内ライバルといってよい林芳正元外務大臣の名前が浮上した。岸田派(宏池会)ではあるが、林氏は岸田首相と疎遠な宏池会前会長・古賀誠元幹事長に近く、現在も緊密に連絡を取り合う関係だという。

古賀氏はたびたび「宏池会の次のリーダーは林氏である」と言及しているが、その林氏が安倍元首相亡き後の自民党山口県連を掌握している状況である。隣県の広島県選出である岸田首相が心中穏やかではないのは間違いないが、危機的状況に対応できる人材は数えるほどしかいない。岸田政権は現在、そこまで切羽詰まっている。

 なお、古賀氏はBS11(イレブン)の「報道ライブ インサイドOUT」(午後9時放送開始)に生出演して、政治理念「宏池会イズム」と今の自民党政治について語るという。

 古賀氏が番組のなかで、一連の動きや岸田政権についてどのように語るのか注目される。

【近藤 将勝】

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