マルハン約9年ぶりの九州新規出店、期待高まる南宮崎店

　全国でパチンコホール「マルハン」を300店舗以上展開する （株）マルハンは、現在宮崎市京塚1丁目のレマンショッピングセンター跡地で「マルハン南宮崎店」のオープン準備を進めている。

マルハン南宮崎店建設現場の様子　読者提供

　規制強化にコロナ禍の影響、相次ぐ設備投資など、市場環境の急速な変化にともない、資本力のある大手ホールによる寡占化が進む遊技業界。新規出店に関しても、近年は中小から大手への事業譲渡など、M&Aによるものが主流となっており、完全な新規出店というのはレアケースとなっている。マルハン南宮崎店の場合は後者であり、その点だけで見ても非常に注目度は高い。

　また、同社の九州エリアへの新規出店は、2015年6月にオープンした都城南店（宮崎）以来約9年ぶり。競争が激化するなかで、新規出店を決断した背景も気になるところだ。

　今回の南宮崎店のオープンに関して同社西日本カンパニーは、「出店予定地は19年ころから押さえていましたが、その後コロナ禍の影響もあり、出店時期については経過を見守っていました。市場の縮小傾向が続き、新規出店に関してもM&Aによるものが主流となっていくなかで、当社は昨年兵庫県加古川市にM&Aに依らない完全な新規出店というかたちで、新加古川店をオープンさせました。外観や設備、空間づくりを含め、拘りぬいた店舗は業界内外で大きな反響を呼びました。とくにゲーミングチェア様式の椅子やスロットコーナー一面に配したビッグビジョンについては、多方面からお問い合わせをいただきました。こうした新加古川店の実績を踏まえ、九州でもインパクトをもたせた出店をしようという機運が高まり、今回の出店を決断するに至りました」とコメント。

　新加古川店の成功が、南宮崎店のオープンを後押しする契機となったことが分かるが、はたして南宮崎店はどのような特徴付けがなされるのだろうか。南宮崎店の特徴について「宮崎県で最大設置台数の店舗になる見込みです」としながらも、その他の情報については「サプライズ要素ということで」と具体的な回答を控えた。先の「九州でもインパクトをもたせた出店を」とのコメントからも、期待感は高まるばかりだ。

　今後の九州への新規出店に関しては、南宮崎店の成否がカギを握っていると見られる。南宮崎店は、マルハンの九州エリア戦略を左右する試金石でもあり、オープン後の動向が注目される。

【代　源太朗】