蔵内FAVA会長、日本人初の世界獣医師会長就任に期待の声
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アジア獣医師会連合(FAVA)会長として国内外においてワンヘルスの理念と政策の普及に向けた取り組みを行っている蔵内勇夫福岡県議会議員。蔵内氏は2024年度の世界獣医師会(WVA)会長に立候補しており、次期会長に就任することが明らかとなった。本日付で日本獣医師会が公表した。
蔵内氏は多くの国の関係者から支持を受けており、日本人として初の同会長就任となる。任期は26年4月から2年間。
蔵内氏は12日、タイのバンコクにおいて講演し、ワンヘルスに対する福岡県の取り組みを紹介している。福岡市の福岡市科学館で3日に開催された「ワンヘルス、いのち輝く未来へ」と題したシンポジウムにおいても、蔵内氏は日本医師会名誉会長・横倉義武氏らと登壇した。
蔵内氏は「人獣共通感染症が発生するのは世界のなかでもアジアからである」と警鐘を発したうえで、「アジアにワンヘルスを広めていく必要がある。さらに、世界中から人が集まる万博を通じてワンヘルスを広めたい」と述べていた。
新型コロナ感染症の世界的流行などを受けて、グローバルな観点での人と動物に共通する人獣共通感染症に対する対策が急務となるなか、人や動物、生態系の健康を1つとみなす「ワンヘルス」の考え方に注目が集まっている。
服部誠太郎福岡県知事も、県政の重点政策にワンヘルスの推進を掲げており、来年の大阪万博で県としてワンヘルスをテーマにした出店を行うことを表明している。
蔵内氏の世界獣医師会会長就任に対して、福岡県内の地方議員からも期待の声が上がっている。
元福岡県議会副議長の仁戸田元氣県議会議員は、次のようなコメントを寄せた。
日頃より県議会でご指導をいただいております蔵内勇夫会長が世界獣医師会の会長にご就任されたことは、心よりお慶び申し上げます。蔵内先生の県政や政治に対する視点から、党派を超えて深く学ばせていただいております。
4年間にわたり、世界が経験した新型コロナのパンデミックを踏まえて、どのように対応していくのか、日本だけにとどまらず、世界共通の課題と捉えることが、まさにワンヘルスの理念です。今回の世界獣医師会会長へのご就任により、世界の課題解決にご尽力されることを心より願っております。
また、蔵内氏の地元、筑後市の鶴ゆきこ筑後市議会議員は、犬や猫など動物の保護活動に取り組んでいるが、蔵内氏の世界獣医師会会長就任について「日本の動物愛護が前進するチャンス」と述べ、「世界レベルに合わせていくことになる期待感が高まっている」と語った。
【近藤 将勝】
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