福岡県、県職員定期異動で、建築・土木分野に女性課長を登用
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福岡県は、3月31日、2024年度の定期異動(4月1日付)を発表した。異動総数は2,470人で、前年並みの規模となる。
今回の特色として、女性19人を課長級以上の管理職に登用したことが挙げられる。これにより女性管理職は117人に増加し、10ある県の部局すべてに女性が配置された。これにより女性管理職の割合は、福岡県職員の21%となり、過去最高となった。
企画・地域振興部や福祉労働部といった分野だけでなく、男性向けとされてきた県土整備部や建築都市部の課長にも女性を起用した。民間でも女性の建設分野への就業が広がりつつあるが、公共事業、インフラ整備を担う県の課長に女性が就任することで、イメージが変わり、女性の視点が取り入れられることが期待される。
異動の内訳は、部長級17人、次長級51人、課長級277人、課長補佐級604人、係長級890人、一般職631人。
人事に合わせて組織再編も発表され、女性への支援に対応する女性活躍推進室や人獣共通感染症に対応するワンヘルス総合推進室をそれぞれ室から課へと格上げした。また労働局労働政策課にあった就業支援係を課として独立させ、子育て中の女性や就職氷河期世代の就業をサポートする「就業支援課」を新設した。
また、私立学校におけるいじめ事案への対応を強化するため私学振興課に「いじめ・教育支援班」を設置した。昨年12月、いじめ防止対策推進法に基づく「重大事態」として福岡県内の国公私立学校が調査を行った15件のうち、私立学校で発生した事案が6件であった。生徒が亡くなった事案2件は、いずれも私立学校で起きている。昨年5月、福岡市内の私立高校の女子生徒がいじめを苦にして自殺した事件では、県警から事件翌日、県に情報提供されながら、県内部で共有されていなかった。その後の調査で担当者が上司への報告を怠っていたことが判明し、大きな問題となった。
相次ぐいじめ事案への対応について、服部誠太郎知事は、定例記者会見や県政報告会の場で、迅速な対応や人員強化を行う考えを示していた。
【近藤 将勝】
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