国交省、建設業の工期に新基準 受発注者双方の責務を明記
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4月から建設業で罰則付き時間外労働規制が適用されることとなり、技能労働者の不足がさらに深刻化し、建設業界では現場における混乱が危惧される状況だ。そこで、国土交通省はこのほど、工期に関する新基準を公表した。新基準は受発注者双方の「責務」を記したものだ。
それによると、受注者には時間外労働規制を遵守した適正な工期が確保された見積りを提出することを努力義務と位置づけている。一方、発注者には、受注者とその下請負人が時間外労働規制を遵守できる工期設定への協力、規制への違反を助長しないよう留意することを求めている。
発注者に対してはさらに、受注者から契約締結前、または変更契約が必要となる際に、時間外労働規制を遵守した適正な工期が確保された見積りが提出された場合、内容を確認し、尊重するべきことが示されている。
技能労働者やオペレーターの移動時間なども労働時間に含まれうること、運送業者が物品納入に要する時間なども考慮する必要性、自然要因として、猛暑日における不稼働に関する内容も示されている。
このほか、工期確保や交代勤務制の実施、労働者確保などに必要な経費を請負代金の額に適正に反映させる必要性なども明記されている。新基準は、3月27日に開催された中央建設業審議会で審議され、同日にその実施が勧告されたものだ。
【田中 直輝】
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