“働きやすさ”と“女性活躍”を強みに、心の通う細やかなサービスを提供

（株）サニーライフ

北九州市内7区で10万件超の葬儀をサポート

　北九州市内で葬祭式場「明善社」11施設、「家族葬ホールひより」2施設の運営を行う冠婚葬祭企業の（株）サニーライフは、葬儀という儀式の「本質」と北九州の「伝統」を重んじ、「最期のひととき」をサポートしている。また、冠婚葬祭費用に備えるため、相互扶助の精神に基づいた互助会事業も手がけている。

　地域に根差し地元に愛される老舗として知られる同社は、1969年に冠婚葬祭助成会を発足したのが始まり。71年に（株）北九州冠婚葬祭助成会として改組し83年に現商号へと変更した。顧客の要望に沿った柔軟な対応を行い、事前の相談からアフターフォローまで親身にサポートする姿勢により実績を積み重ね、順調に事業を拡大。半世紀にわたって約10万件の葬儀を執り行ってきた。

　各斎場のイベントや地域の市民センターなどで、終活カウンセラーによるエンディングノートの書き方の提案や終活相談、終活セミナーなどを随時開催している。また、近年はコロナ禍の影響や価値観の変化などにより、家族葬を希望する故人・遺族が増加の一途をたどっている。こうした要望に応えるため、2022年に家族葬ホールひより葛原、23年に家族葬ホールひより竹末、明善社三ヶ森斎場家族葬会館いこいをオープンさせた。

女性の力を活用し心に寄り添うサービスを

　同社には、葬祭ディレクター技能審査（厚生労働省認定）に合格した、一級葬祭ディレクターが多数在籍し、「その方らしい葬儀」を提案。時代とともに変化する葬儀のカタチを全力でサポートしている。

　一方で、365日24時間稼働している冠婚葬祭業は業界自体が男性中心で働いており過酷な労働環境というようなイメージがあった。そうしたイメージを払拭するため、同社はワーク・ライフ・バランスを踏まえた働き方改革や女性が働きやすい職場の整備に注力している。

    15年に代表取締役に就任した大西千里氏がまず取り組んだのが社員の声に耳を傾けることだ。社員の不安を解決するため、人員配置を変えることで少人数で回せる仕組みをつくり、休みを取りやすい体制を構築。短時間正社員制度やフレックスタイムの導入、公休数の増加、賃金制度の変更などに取り組んでいる。

　さらに18年には女性目線の発想で顧客に喜ばれるサービスを企画し月に一度会議を行う「WOMANSプロジェクト」を発足させた。マスコットキャラクター「サニーライフォン」の考案や儀式の大切さや命の尊さを伝える絵本の作成など、女性が自ら考えてカタチにし、全社に発信して行動することでモチベーションアップにつなげている。

　また、21年に設立50周年記念事業として建て替えた八幡東斎場は女性メンバーが中心になり、女性が働きやすい動線の葬儀場となっている。女性活躍の場の創出に余念がない同社の現在の役員および管理者に占める女性の割合は約4割となっている。

北九州でオンリーワンの100年企業を目指して

    こうした取り組みが評価され、22年には「第16回北九州市女性活躍・ワークライフバランス表彰」“市長賞”を受賞。23年には「第22回福岡県男女共同参画表彰」において「社会における女性の活躍推進部門」で受賞している。

　働きやすさは組織力の強化に直結し、それが顧客サービスの向上にもつながる。そして、結果的に新たな人材の獲得や利益の向上といった好循環を生み出している。葬祭の仕事は故人の人生の最期を見送るデリケートな儀式だ。今後も女性の強みを生かし、さらなる細やかなサービスを提供し続け、北九州になくてはならないオンリーワン企業を目指していく。

＜COMPANY INFORMATION＞
代　表：大西千里
所在地：北九州市小倉北区大手町5-5
設　立：1971年12月
資本金：4,800万円
ＴＥＬ：093-592-1157
ＵＲＬ：https://www.sunnylife.co.jp