【倒産】（株）tua（トウア、福岡） コンサルティング事業ほか

• 破産手続申請準備中
  負債総額　現在精査中

補助金事業の不正発覚で行き詰る

　同社は破産手続き申請準備に入っていることが判明した。担当は久冨達也弁護士（弁護士法人菰田総合法律事務所、福岡市博多区博多駅前2-20-1、電話092-433-8711）。負債総額は現在精査中である。

　同社は2019年5月に設立され、当初は携帯販売事業を主力としていた。その後、ニンニク栽培事業やエアコンクリーニング事業、補助金コンサルティング事業など、事業領域を拡大してきた。とくに、IT導入補助金コンサルティングで売上が急伸し、23年10月期には売上高が10億円を超えていた。

　しかし、補助金コンサルティング事業を担当していた取締役副社長と複数の従業員が、IT導入補助金の申請時に不正を行っていたことが発覚。これにより、IT導入支援事業者の登録が取り消される事態となり、24年8月9日に中小企業庁から公表された。この不正行為により、同社のコンサルティングを受けた企業は補助金の返還を求められることとなり、同社は最大で280社に対して債務を負う可能性がある。同社の代表は、「元副社長および業務提携先に対して損害賠償請求などの責任追及を行うことも検討している」とコメントしている。

　中小企業庁が公表した登録が取り消されたIT導入支援事業者については過去記事を参照。

【緒方克美】