JR九州と西鉄、中間決算最高益で注目される不動産業
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九州を代表する鉄道会社、JR九州と西日本鉄道が、5日、2015年9月連結中間決算を発表。ともに過去最高益に達したことを報告した。
15年9月連結中間決算について、JR九州は、売上高が1,889億円(前年同期比8.4%増)、経常利益246億円(同45.5%増)、純利益が212億円(66.5%増)と発表。
インバウンドの影響で利用者が増加した鉄道事業で増収し、新幹線収入が258億3,900万円(同5%増)、在来線収入が490億4,000万円(同3.3%増)となった。ただし、同社としても多くの赤字ローカル線を抱える現状を楽観視はしておらず、赤字削減に尽力する意を示すものの、鉄道事業の黒字化は厳しいとの考えを示している。
一方、駅ビル・不動産事業が増資に貢献。同事業は売上高376億円(同28.5%増)、経常利益118億円(同12.4%増)と増収増益で、来期、株式上場予定の同社を支える。一方の西鉄の15年9月連結中間決算は、売上高1,766億円(同3.3%増)、営業利益107億円(同39.9%増)、最終利益66億円(同34.8%増)と、こちらも増収増益。JR九州同様、鉄道・バスなどの運輸業が増収に、不動産が増益に貢献した。
運輸業の売上高は435億円(前年同期比4.1%増)、営業利益38億円(同85.5%増)。軽油価格の下落が増益の主な要因となった。だが、通勤・通学の交通手段としての役割に重きを置く同社では、生産年齢人口減少が利用者の減少に繋がる可能性を厳しく見据えている。
不動産業の売上高は244億円(同1.9%減)、営業利益44億円(同18.1%増)。福岡市の中心部に建つ「ソラリアプラザ」の改装が終了し、今後は天神・明治通りの再開発事業等で事業拡大が注目される。鉄道・運輸企業として九州を代表する両社だが、ともに今後の展望に大きく貢献する事業が不動産業であることが、今回の中間決算報告にも色濃く表れている。
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