2024年12月22日( 日 )

診療報酬債権の証券化サービス、(株)オプティファクターなど4社(東京) 破産手続開始申請

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破産手続開始申請 負債総額約290億7,900万円(4社合計)

 同社(東京都渋谷区東1-10-9、代表:児泉 一)、および関係会社の(株)メディカル・リレーションズ・リミテッド(東京都新宿区西新宿6-6-3、同代表)は、11月6日、東京地裁に破産手続開始を申請した。なお、(株)メディカル・リレーションズ・リミテッドと、関係会社の(株)エム・アイ・ファシリティズ(東京都品川区東五反田1-20-7、同代表)、海外に拠点を置くメディカル・トレンド・リミテッド(英領バージン諸島)、オプティ・メディックス・リミテッド(英領バージン諸島)は、同日、同地裁において破産手続開始決定を受けた。

 (株)オプティファクターは、2000年9月に設立された診療報酬債権の証券化や、その他債権の売買を手がける資産運用サービス業者。資産運用に関するコンサルティング業者としても事業を展開、拡大させていた。

 しかし、2013年に創業者が死去。その後、決算書に実態不明の債権や、実在の確認できない債権・売上が多額に計上されていることが判明。また、関係会社の3社が有するべき現預金や医療報酬債権等のうち、確認できた資産の合計額が明らかに少額であることも判明。代表である児泉一氏は、財務状態改善のため、診療報酬債権等の取得に向け積極的に営業活動を行うほか、社債の利率や手数料の減額等による経費圧縮等、財務状態の健全化に努めていたが、負債の規模があまりに大きく(15年10月現在の3社発行済債権残高は約227億円)、財務状態の改善がなかなか進まない状況が続いていた。

 そうした状況のなか、10月29日に証券取引等監視委員会の調査を受ける事態となり、社債の新規発行を行うことが困難であると判断。新規債券の発行ができなければ、その後に償還期限を迎える社債の償還・利払いを継続的に行うことが困難であること、また、関係会社3社の譲受債権の対象医療機関に対する資金供給ができなくなる状況となるため、グループ事業継続を断念、今回の措置となった。
 負債総額はオプティファクターが約61億3,200万円(2014年8月期末時点)、メディカル・リレーションズ・リミテッドが約44億4,700万円(2015年4月期末時点)、メディカル・トレンド・リミテッドが約56億円、オプティ・メディックス・リミテッドが約129億円で、4社合計約290億7,900万円が見込まれている。

 

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