【インタビュー】キャリアを生かし飯塚市のより良いまちづくりに貢献
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飯塚市議会議員 赤尾嘉則 氏
2023年4月23日投開票の飯塚市議会議員選挙に無所属で出馬し、初当選をはたした赤尾嘉則市議。建設業界で培った経験を生かし、地元飯塚市のより良いまちづくりに尽力する同氏に、出馬を決意した経緯と地域活性化に向けた思いを聞いた。
誰もが参画可能なまちづくりを
──2023年4月の飯塚市議会議員選挙に無所属で出馬、支持を得て見事当選されました。政界進出の経緯を教えてもらえますか。
赤尾嘉則氏(以下、赤尾) もともと政治に関心があった訳ではありませんでしたが、人とのご縁や企業経営の経験を経て、より良いまちづくりのためには仕組みづくりの段階から関わっていく必要があると考えるようになり、政治に関心をもつようになりました。
経営していた企業に関して少し触れさせてもらうと、型枠大工だった父が型枠工事の専門業者として興したのが始まりです。当時私は福岡市内の建設業者で建築工事を学んでいたのですが、「いつか建築も」という父の夢を叶えようと、父の会社に合流。少しずつ建築工事の実績が増えていくなかで、飯塚市発注の公共工事も手がけるようになり、04年、利便性などを考慮して本社を現在の新飯塚地区に移転しました。そして、ここで生まれた新たなご縁から、地域のボランティア活動にも参加するようになりました。
──どのようなご縁だったのでしょうか。
赤尾 本社のそばで営業されているラーメン店・綏芬河(すいふんが)のオーナーとのご縁です。オーナーは地元商店街振興組合の理事長や、飯塚山笠のまとめ役を務められるなど、地域貢献に大変熱心な方で、本社移転後ほどなくお声がけいただいたことで、私もボランティア活動や商店街行事などに参加するようになりました。この経験は改めて地域貢献活動の大切さを知るきっかけになりました。
こうしたご縁に恵まれるなかで、20年、飯塚市総合体育館の建設工事に係る入札が実施されるのですが、入札に参加予定だった企業が市の提示する予定価格をネックに辞退、2回続けて入札中止となる事態となりました。予定価格の設定から落札に至るまで、入札プロセスには不透明な部分もあり、地元の建設業界に身を置く者として見過ごすわけにはいきませんでした。そのころ応援していた市議にも訴えたのですが、訴えは通らず、市民の声が届かない市政の現状に落胆すると同時に、飯塚市議会の様子はYouTubeで公開されていますので、この一件以来視聴するようになり、政治に関心をもつようになりました。
──そして23年の立候補へとつながっていくわけですね。
赤尾 出馬に際しては、当選した場合、企業経営から退かなければなりませんでしたので、家族からは大反対されましたが、1年半程かけて説得し、最終的には了承してもらいました。地盤や看板のなかった私にとって、飯塚市のどこを地盤とするのかも悩みでしたが、綏芬河のオーナーから背中を押していただいたこと、これまでの地域貢献活動を住民の皆さまが見てくださっていたこともあり、新飯塚地区から立つ決断をしました。
政治に関心をもつきっかけとなった入札制度の在り方など、飯塚市のまちづくりにつながるような問題に対して市民の声を届けることで、議論を活発化させ、より良いまちづくりを実現していきたいと考えています。
議論を深め市民のための投資を
──飯塚市など4市町で、総工費600億円超ともいわれる新たなごみ処理施設の建設も計画されています。
赤尾 昨年6月と9月の議会では、新設されるごみ処理施設に焦点を当てて質問しました。私が市議になったときにはすでに全体のスケジュール感などは決定していたため、できることは決して多くはありませんが、原資は皆さんの税金です。建設業界のことを知る市議として、改善可能な点については積極的に意見を述べさせてもらおうと思っています。また、現在総務委員会の副委員長を務めていますが、総務委員会は防災に関することも所管しています。
以前、行政視察で岩手県遠野市に行きましたが、災害発生時に海から離れた内陸の遠野市は防災拠点として後方支援の役割をはたし、その重要性が語り継がれています。海から距離があり、福岡都市圏から1時間程度の場所に立地する飯塚は、津波をともなうような大規模災害発生時に同様の役割を担えるのではないかと思っています。
たとえば、平時はホテルやイベント会場としても使用可能な、複合的な機能を備えた避難所を整備するなど、飯塚の特性を残したまま取り組めるまちづくり施策はあるはずです。所属する会派のメンバーをはじめとする先輩市議に学びながら、これからも地元飯塚の賑わい創出、市民の皆さんのより良い暮らしの実現に向けて尽力してまいります。
【代源太朗】
<プロフィール>
赤尾嘉則(あかお・よしのり)
1976年生まれ、飯塚市出身。読売理工専門学校卒業後に、地場建設業者で約6年間勤務した後、2002年に(株)赤尾組に入社。18年4月に代表取締役社長に就任。その後、地元飯塚市の制度や仕組みをより良いものにしたいとの思いから、23年4月に飯塚市議会議員選挙に無所属で出馬し当選をはたす。現在総務委員会の副委員長を務め、建設業界の課題解決や地域再生に取り組んでいる。趣味は読書、マリンスポーツ。関連記事
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