城山観光(鹿児島市)、パチンコ事業子会社を売却 本業ホテルは厳しい経営続く
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28日、城山観光(株)(本社:鹿児島市、矢野隆一代表。以下、同社)が、子会社でパチンコ店運営の(株)モリナガ(鹿児島市)を、鳥取県内と関東を中心にパチンコ店運営を行う(株)デルパラ(東京都港区)に事業譲渡したことが分かった。譲渡額は非公表。
モリナガは鹿児島市内でパチンコ店を10店舗運営しているが、パチンコ事業は元来、城山観光の事業部門だった。2006年、同社の私的整理に基づく再建で、08年にパチンコ事業を(株)モリナガとして新設分割した経緯がある。モリナガはコロナ禍で大きな打撃を受けたものの、23年3月期には早くも赤字を脱し、24年3月期は1億3,100万円の最終黒字となっていた。
城山観光は厳しい業績続く
しかし、元親会社で「城山ホテル鹿児島」(SHIROYAMA HOTEL kagoshima)を運営する城山観光の業績は厳しい。24年3月期の売上高は83億300万円(前年同期比5.6%増)だが、営業損益段階で7億1,700万円の赤字、最終利益は7億円の赤字となっており、いまだに厳しい経営が続いている。その結果、18年3月期には100億円を超えていた利益剰余金も、24年3月期末にはついに10億円を割り込む事態となっている。
鹿児島市内では23年5月に外資系大手・シェラトン鹿児島がオープンしており、人材争奪戦も激しさを増している。そのようななかで、同社は鹿児島を代表する老舗の名門ホテルとして経営再建が望まれている。
同社の経営再建を指揮する代表は、15年6月に大株主の鹿児島銀行出身の東清三郎氏が就任、23年6月には前任・東氏と同じ鹿児島銀行出身の矢野隆一氏が新社長に就任し、東氏は会長に昇格している。
また、同社は昨年4月に取締役人事として、東清三郎氏が代表取締役会長から代表権なしの取締役会長へ就任することと、創業家の保直延氏が取締役を退任し上席執行役員へ就任することを合わせて発表していた。
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同社の詳細な経営状況についてレポートしている。
【SIC】ライバルを迎え撃ちながら業績改善の正念場【寺村朋輝】
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