アビスパ涙の今季初勝利 神戸0-1福岡
-
-
サッカーJ1リーグ・アビスパ福岡は1日、アウェーのノエビアスタジアム神戸でヴィッセル神戸と第4節の試合を行った。開幕3連敗を喫し、厳しい船出となった今季のアビスパ。対する昨季2冠王者の神戸もここまで1分け2敗と未勝利。喉から手が出るほど初白星が欲しい両チームの顔合わせとなった。
神戸はここまでDF酒井高徳、MF井手口陽介、FW武藤嘉紀ら日本代表経験者が負傷離脱を余儀なくされている。リーグ戦に加えてアジアチャンピオンズリーグの試合も控える厳しいスケジュールに直面し、この日のアビスパ戦ではベンチにGKを2人置き、17歳のMF濱崎健斗が先発に名を連ねる苦しい台所事情となった。
アビスパは前節から5人を入れ替え、GK村上昌謙、MF北島祐二が初先発。金明輝監督の苦心が透けて見えるメンバー構成である。試合はアビスパがボールを保持し、サイドから攻勢を強める形勢でスタート。18分にはFWナッシム・ベン・カリファが敵陣で奪取したボールをFW紺野和也に送り、紺野が右足でシュート。これは惜しくも枠を外れてしまう。33分にはフリーキックからDF田代雅也が強烈なヘディングシュートを放つが、これはクロスバー直撃でゴールならず。対する神戸は、元日本代表FW大迫勇也に代わって最前線に入ったFW佐々木大樹が少ないチャンスからゴールに迫り、王者の矜持を見せる。
そしてアビスパに、歓喜の瞬間が訪れる。40分、MF松岡大起のパスを受けたMF見木友哉がエリア内のFWナッシム・ベン・カリファにパス。FWナッシム・ベン・カリファは相手DFを背負って反転してシュートを放つが、これは相手DFがクリアを試みる。しかしこのボールの行き先に待ち受けていたMF見木が冷静にトラップし、左足で鋭く折り返しのクロス。これがブロックに入った相手DFの足にあたり、ゴールラインを超えて先制ゴールとなった(記録は神戸のオウンゴール)。
後半に入り、神戸はFW大迫を投入。大迫が入ることによって、明らかに攻撃の軸ができた神戸に対し、アビスパは守りに入ることなく攻撃を繰り出していく。神戸の攻撃をDF安藤智哉、GK村上の守備で必死に切り抜けるなか、DF上島拓巳が2枚目のイエローカードで退場となってしまう。これでハッキリと守り切るスタンスに切り替えたアビスパが、神戸の猛攻を耐え忍んでいく。アディショナルタイムには神戸FW佐々木のシュートがGKのいないゴールに向かって放たれるが、ゴールライン上に立ちはだかったDF田代が落ち着いてクリア。アビスパが1点のリードを守り切り、待望の今季初勝利を挙げた。
試合後のインタビューに登場したDF田代、金監督の目にはうっすらと涙が浮かんでいたように見えた。苦しい立ち上がりとなった今シーズンだが、ようやくつかんだ白星が上昇のきっかけになるのは間違いない。チーム内の雰囲気は良好、選手たちの能力は間違いなし。アビスパの本領を、いよいよ発揮する時がやってきた。
【深水央】
法人名
関連記事
2025年2月25日 13:402025年2月21日 15:302025年2月20日 13:002025年2月26日 13:302025年2月6日 11:002025年2月5日 15:002025年1月24日 18:10
最近の人気記事
まちかど風景
- 優良企業を集めた求人サイト
-
Premium Search 求人を探す