トライアル、西友の株式取得で完全子会社化へ

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 (株)トライアルホールディングス(福岡市東区、亀田晃一代表)は、本日の取締役会において、(株)西友(東京都武蔵野市、大久保恒夫代表)の株式を取得し、完全子会社化することを決議した。これによりトライアルグループの連結売上高は1兆円の大台に達する。

 現在、西友株は投資ファンドKKRの子会社エスワイ・インベストメント・エルピー(85%)と、ウォルマートが西友への投資を目的に設立したアジア・リテール・ファイナンス任意組合(15%)が保有しており、トライアルがすべて取得する予定。取得予定日は7月1日。

 トライアルの基盤が九州であるのに対し、西友は関東エリアを中心に駅に近接した好立地の店舗を多く保有しており、商圏の競合による悪影響は少ないと判断した。また西友がPB を中心とした商品力、自社保有の製造拠点、メーカーをはじめとした取引先との強固な関係を保持していることも評価した。トライアルは西友子会社化により、関東エリアおよび中部エリア、関西エリアでの事業基盤確立を迅速かつ効率的に実現することが可能となると見込む。生産・物流やEC 事業でもシナジー効果が見込めるとしている。

 また、トライアルが進めるリテールAI事業について、西友との顧客データの一体化、Skip Cart やインストアサイネージ等の各種デバイスの導入台数増加などによって、サプライチェーン全体の効率化・収益性の改善も図るとしている。

【茅野雅弘】

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