アンビス、ホスピス型住宅「医心館」で不正診療請求

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 23日、医療・介護に関連するサービスを提供する(株)アンビスが運営する「医心館」で診療報酬を不正請求していたことが分かった。

 「医心館」は末期がんや難病患者向け有料老人ホームで、全国で約120カ所ある。そのうち複数の施設が併設する訪問看護ステーションで、実際とは異なる訪問記録をつくり、不正に診療報酬を請求していたとみられる。内部文書や元社員らの証言によれば、必要がないのに訪問して過剰に報酬を請求するなどの行為が常態化していたという。

 今回問題となったような施設は、末期がんなどの終末期疾患を抱える患者に24時間365日専門的なケアと支援を提供することが可能な施設として「ホスピス型住宅」と呼ばれ、近年急増している。

 アンビスは20年9月期から24年9月期までの5年間で85施設を開設し、2月末時点での定員数は5,967名に上る。福岡市内では初めてとなる「医心館 六本松」を2月1日に開設、今月17日には新たに5施設を本年10、11月に開設予定であることを発表していた。

24年9月期業績と今期業績予想

 (株)アンビスの親会社である(株)アンビスホールディングスは東証プライム上場。24年9月期の連結決算は、売上高が424億7,500万円(前期比32.8%増)、営業利益は106億1,200万円(同23.0%増)、経常利益は105億5,100万円(同23.5%増)、当期純利益は74億3,800万円(同17.9%増)で増収増益であった。

 今期(25年9月期)の業績予想については、売上高は536億4,700万円(同26.3%増)、営業利益は86億2,700万円(同18.7%減)、経常利益は82億6,500万円(同21.7%減)、当期純利益は58億400万円(同22.0%減)で、増収減益を予想していた。

【寺村朋輝】

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